今から28年前 9月28日 私は青森県浪岡町(現 青森市)に住んでいました。
マイホームを建ててから数年しか経ってない頃です。
忘れもしない「りんご台風19号」最大瞬間風速53.9mの台風が青森県津軽地方を直撃したのです。
前日の夕方から、どす黒い雲が立ち込めていました。そして、その日の深夜から早朝までは秋なのに虫の鳴き声も聞こえないくらい気持ち悪いくらい静かでした。
それが、朝方5時ぐらいいきなりヒュ~~ッと風が吹いた瞬間から怒涛のような南東の暴風が数時間吹き荒れました。
家はガタガタ揺れ、雨戸の無い津軽地方の窓は風圧で揺れ壊れそうでした。
外を見ていると、隣の家のアンテナが飛ばされそうでした。
数日前に柱立て(建て前)を終えた家が、強風にあおられマッチ箱の家が壊れるように一瞬で風に飛ばされ崩壊 そして空中に飛んで行きました。
自宅庭に建てた鯉のぼりを揚げる丈夫な木の柱が根元からバキッと折れ庭の中央部に倒れました。幸い庭には車など止めていなかったので被害はありませんでした。
窓から上空を眺めていたら、紙切れが舞うように大きな屋根のトタンが飛んでいました。
台風が過ぎ去り落ち着いて外に出てみると変わり果てた光景にビックリでした。
家の前の道路に沿って並んでいる電信柱はすべて風が吹いた方向に斜めになり電線が切れていました。
自宅のプレハブ車庫も風が吹いた方向に斜めになりシャッターが開きませんでした。
実はこの車庫 メーカーの仕様書ではブロックの上にアンカーも打たずに載せておくタイプでしたが、組み立てて建てる時心配だったのでアンカーを打って車庫と溶接しておいたので飛んで行かなかったのです。もしアンカーを打ってなかったらと思うとゾッとしました。
また、隣の家のアンテナを気にしていましたが 自宅の屋根を見たらアンテナがどこかに飛んでありませんでした
幸いアンテナ以外 自宅は無傷でした。
しかし、この台風は津軽地方に甚大な被害を与えたのでした。
①収穫前のリンゴがほぼ落下
先々を心配した農家のご主人が何名も自殺しました。
②電信柱が数えきれないくらい折れました。
③場所によっては1週間以上停電(自宅周辺も1週間停電してました)
幸いガスコンロでしたので煮炊きはできました。当時はLEDなど無いので、たまたま家に
あった灯油のランプやロウソクで明かりをとりました。
だから私はオール電化の家に対し今でも反対ですね。
④津軽はトタン屋根が主流でしたが、とくに長尺屋根トタンの家が軒並み剥がれました。
④乾電池品切れ 懐中電灯品切れ
⑤ブルーシートも品切れ
などなど
台風が勢力を落とさないで通過するというのは青森では考えられなかったのですが、この台風はそのままの勢力で通過したので甚大な被害をもたらしました。
そんな経験をした私ですが、群馬は地震も台風もそんなに大きな被害が無いから大丈夫だとか、赤城山を背にしてるから渋川は大丈夫だとか言う人が多くビックリします。
備えあれば憂いなしといいますが、「備えを軽んずる人は後で泣く」と思います。
備えて何事もなかったら、あ~~良かったと安堵するが、備えて無くて災害にあったら、あ~~なんで備えなかったんだろうと後悔することでしょう。後悔だけならいいけど、大切な家族や家まで失ったら一生悔やんでも悔やみきれないと思います。
今回の台風も19号なんかいつもと違う気配を感じる私です。
悪い方向へ被害が大きくならず何事も無いこと祈るばかりですが、通過して見ないとわからないのも台風です。
昨日、午後から休暇を急遽取得し自宅周りを片付け近所へご迷惑がかからないよう手当てをしました。
今日は、じっと自宅にいるしかないです。
皆さんもどうか気をつけてください。