乳癌(13)(入院中のお隣さん) | 本日も心は晴天なり

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旅が好き、花が好き、カメラが好き、
そんな気ままな自由人のひとりごと

個室に入院したので

同室の方とお話するなんてことはできませんでした。

 

 

でもお隣の部屋の気配はいつも感じていました。

同じ日に入院して、

同じ日に手術して、

主治医の先生も同じで、

私の前に手術したのはきっとお隣さん。

 

 

でもどんな方かわからないし、

急にお部屋を訪ねて行くのも悪いかなあ・・・・

なんて思っていたある日、

朝食の食器を返しに行ったときにバッタリ出会いました。

 

 

お隣さんも話したいと思っていてくれてたようで、

「お部屋へ行ってもいいですか?」

と私の病室を訪ねてこられました。

 

 

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同じ病気の経験者なので

話すことはいっぱいです。

 

 

お隣さんは、

両方の乳房を全摘したとのこと。

 

左胸はトリプルネガティブ型で「ステージⅢc」

左腋窩のりンパ節郭清もしています。

 

 

手術までに2種類の抗癌剤の投与をしたとのことで、

最初の抗癌剤で髪が抜け、

次の抗癌剤で脚のむくみや手足のしびれが

ひどくなったそうで、

そのときもまだ足先と手の指はしびれていて、

お札が数えられないと言っていました。

 

 

でも投与後は癌の影が消えていたらしく、

「それでも全摘しないといけないのか」

と聞くと、

「肉眼で確認できない

小さな癌が残っている可能性があるから。」

と言われたとのこと。

 

 

ウイッグをかぶってられて、

それがとても自然で言われないと気づきませんでした。

 

 

私も抗癌剤をすることになるかもしれないとわかると、

どこで購入したかも教えてくれて、

病院に置いてある医療用ウイッグのパンフレットを

たくさん集めて持ってきてくれました。

 

 

話は尽きず長い間話し込んでいる間に、

病院では彼女が行方不明だと

ちょっとした騒動になっていたようで、

ご主人の会社に病院から、

 

「奥さんが行方不明です。」

 

と電話があったそう。

 

今から思うと笑い話みたいですね。

 

 

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退院してからも

ランチやお茶を一緒にしたり、

メールのやり取りをして情報交換しています。

 

 

術後1年目には、

1年無事に過ごせたお祝いに

二人でフレンチのコース料理を食べに行きました。

 

 

病気を通して得ることのできた

大切な友です。