株式会社ペッパーフードサービス(本社/東京都墨田区・代表取締役社長CEO/一瀬邦夫)は、2020年12月24日(木)より、いきなり!ステーキ公式アプリの『肉マイレージ』特典をリニューアル致します。リニューアルに伴い、新たに『シルバーランク』が登場し、従来のドリンク無料特典(ホワイトランクは対象外)に加えて、来店回数10回毎にステーキが無料で食べられる『タダ肉クーポン』を配布致します。-- PRTIMES

 

ステーキ専門店「いきなりステーキ」は怒涛の勢いで出店しビジネスを拡大した。しかし、出店スピードがあまりにも早すぎて、同じエリアに何店舗も展開するなどしていたため顧客の共食いになるや、出店スピードが異常だったのでサービス品質が劣化すること、また競合店の出現も予見され、早晩、ビジネスモデルは限界が来ることが指摘されていた。

 

そうした予測が見事に的中し、2019年12月期に営業赤字に転落。さらにコロナが畳みかけてまさに泣きっ面に蜂状態。相当に経営が悪化しているため、2019年末の新株予約権による資金調達は失敗、自己資本比率が低すぎて銀行から借入が出来ず、今年6/1には肉の供給元であるエスフーズの代表取締役社長である村上真之助氏個人から20億を借金したと発表している。おまけに肉マネー廃止や執行役員の突然の退職など不穏な動きが多い。「2020年12月期  第3四半期決算短信」をみると、債務超過に陥っている。もはや倒産一歩手前である。「いきなりステーキ、いきなり倒産」と揶揄されていたが、現実化しそうだ。

 

業績改善を企図してか、12/1付けでメニューを改定。これをみるとハンバーグやグリルチキンステーキに力を入れ、従来は200gからだった「ワイルドステーキ」を150gから注文できるようにするなど、ライトユーザーを意識したメニューになっている。しかし、付け合わせの変更不可、またセット料金にすると実質値上げとなるなど、メニューは改悪といっていい。

 

ハンバーグメニューを拡充し、チキンステーキを投入したが、価格が安いので、客単価を下げることになる。そうなると、売上高を伸ばすには、客数が必要だが、コロナ禍で客数は伸びるわけがない。おまけにハンバーグ・チキンステーキならファミレスと競合が起きてしまう。すでに「いきなりステーキ」のブームは去っており、おまけにコロナ禍で自粛ムードなのを踏まえると新規顧客獲得は難しい。薄利多売の方針は到底上手くいかないと容易に予想できる。

 

そこに来てまさかの「肉マイレージ」廃止を発表。さらに「誕生日特典制度」も改悪され、私はプラチナ会員なのだが、プラチナ会員だと誕生日月には、もともと好きなステーキ300gが無料だったが、500円引きクーポンに改悪された。この改悪は今月中に早々に適用なので、2021年1月に誕生日を迎える人は怒り心頭でSNSが荒れている。

 

肉マイレージも食べた量ではなく、出店回数に応じてランクアップが決まり、挙句の果てに半年でリセットされることになった。肉マイレージを貯めて食べた量や順位を争う競争感を楽しんでいた人も多かったが、今回の改定はそうした層を切り捨てるということである。実際、一連の改悪を受けて、いきなりステーキで2トン近く食べた肉マイラー首位のオフロスキ氏はTwitterで「さよなら、いきなりステーキ」と投稿し、決別を発表した。SNSではかなり常連客からの恨み節が投稿されている。

 

さらに酷いのが、「ランクダウン制度」の導入。半年ごとに各ランクの規定の回数来店しない会員は、現在プラチナ会員でもダイヤモンド会員でも容赦なく1ランクダウンさせるという信じ難い改悪だ。常連客を愚弄するふざけた改悪だが、タチが悪いのがこのランクダウンについてはお知らせの文面にはなく漫画にしか書いていない。よく読んでいない人は半年後に気が付かぬままランクダウンさせられるので要注意だ(ダイヤモンド・プラチナ会員は、飲み物でアルコールも含めて1杯無料だったが、ゴールドに落ちるとソフトドリンクしか頼めなくなる)。要はメニューを安くしたから、出店回数を増やせということだが、まさに薄利多売ビジネスだ;このコロナ禍においてである。一体全体どういう経営センスをしているのか。開いた口が塞がらない。

 

プラチナ会員を維持するには半年で30回も「いきなりステーキ」に行かないといけない -- 繰り返しになるがこのコロナ禍にである。週1ペースで通ってもプラチナ会員のランクは維持できず、いくら1回あたりの単価が高くとも、半年後には無慈悲にランクダウンさせられる。私はUber eatsで頼むこともあったが、こちらはカウント外。私は高めのヒレステーキを頼むし(ワイルドステーキは不味くて食べれない)、アルコールも数杯は飲むので、自分で言うのも、私の単価はかなり高いはずだが、逆にそれゆえたまの贅沢ということで月に2~3回しかいかない(このままだと半年後はゴールドにランクダウン確定)。

 

「いきなりステーキ」の今回の改悪は、単価が安いが何度も来店する客を優遇し、私のような客単価の高いが来店回数がそこまで多くない客は、強制的にランクダウンさせるという方針らしい。全く意味不明な戦略だが、どういう仕打ちなのか誰か教えてほしい。

 

現状、「いきなりステーキ」は常連客が食い支えているような状態だが、コロナ禍で新規顧客獲得は困難な状態ゆえ、今回の常連客の切り捨て方針は一層の経営悪化を招くと考えられる。外観はステーキ専門店風なのにメニューはファミレスみたいで、おまけに「肉マネー」に「肉マイレージ」を廃止したら、もはや「いきなりステーキ」である必要性がないので、客離れしか起きないだろう。

 

あと、本日の出来事をシェアしたいので書いてしまうが、「いきなりステーキ」はコストカットか知らないが、肉の質を落とし過ぎ。今日、「いきなりステーキ」行ったが、一口食べてたが正直、生臭くて食べれなかった。表面は固いし、脂身とスジだらけで到底食べれたものではなかった。2~3口は頑張って食べたが、とても噛んでられなかった。100回以上「いきなりステーキ」に行っているが、初めてのことである(ただ新しい投入されたサラダ用のブルーチーズのドレッシングは美味しかったです)。コロナ禍で店舗は大変だろうから、店舗への寄付だと思って金はちゃんと払ったが、ちょっと酷過ぎる。

 

プラチナ会員はあと半年は維持されるので、それまではちょいちょい行こうかとは思うが(肉の質&倒産が心配だけどw)、ゴールドにランクダウンしたら絶対行かない。数年かけてプラチナ会員になったのに、半年の来店回数でランクダウンさせられる酷い仕打ちには耐えられない。抗議の意味も込めて意地でもいかない。