「18年目の正直」
麦わら帽子が風に飛ばされた
君は笑いながらそれを取りに行く
僕は君の後ろについているよ
いつまでも、きっと一生
綺羅めく星星が入った曹達(ソーダ)
赤と黒の斑模様の西瓜(スイカ)
蒼い 青い 海と空
君の美しい足が
まるで記憶を残すように
白い砂浜に
ぽつぽつと
初めての君の言葉を思い出す
「好きだったの」と
僕は君の後ろを離れない
出来る限り、いつまでも
風の音と共演する風鈴(フウリン)
最後の命を灯す線香花火(センコウハナビ)
碧い アオイ 海と空
君は笑ってこちらを見る
砂浜に残した足跡は
もうすでに消えている
愛し君と共に歩む
僕の18年目の夏――