塩沢ときさんといえば、特撮関係でも
「レインボーマン」や「円盤戦争バンキッド」などに出演され、
自分の中ではかなり馴染み深い方です。
だけど自分の中ではさらに印象がプラスされて、
ぶっちゃけて言えば「男と女がどんなことをするのか」ということを
テレビを通じて教えてくれた、そんな方でした。
「ライオンのいただきます」におけるブレイク。
あの時代は物凄かった。
「ヘイ・ジョーシン!」
今でもあの頃の小堺さんの緊張気味だった初々しさは覚えています。
初期「いただきます」は完全に主婦向けの番組で、
要するに「奥さまのお悩み相談」といった趣でした。
「オバサマ」が主役であり、
今の「ごきげんよう」とはまるで違う内容でした。
で、悩みのカテゴリー別にハガキが収められているのですが、
そのカテゴリーで「セックス」という単語があり。
放送開始当時小学校6年生の自分は、まだそれが何なのかを知る由もなかったのですが、
それを懇切丁寧かつ過激毒舌で事細かに教えてくれたのが塩沢さん、
という印象が物凄く強いんですね。
その印象は、塩沢さんが「いただきます」と同時期に出演されていた
「夏・体験物語」の記憶もあって、なのかもしれません。
僕は実は今でもこの「夏・体験物語」はちゃんと再放送なりリメイクするなりするべき、と思っているのですが、
塩沢さん演じる学生寮の寮長が、"そういうこと"の大切さをきちんと語ってくれるシーンが毎回あり、
コミカル・ドタバタな中でも、このドラマをちゃんと引き締めていたと思うのです。
そういうシーンこそが、あのドラマの本当のキモだったんですよね。
Hなシーンは多かったし、それが楽しみでなかったわけではもちろんないですが、
語るべきことはちゃんと語っていたドラマだったし、その中枢にいたのが塩沢さんだったと思っています。
他の人の印象とは全く違うかもしれませんけど、
自分は塩沢さんにはそんなことを感じておりました。
乳がんになり、片方の乳房を失った、というニュースも印象深かったですし、
それなのに精力的に、様々なドラマで活躍された。
最近では昼ドラが多かったようですが、健在振りをつい最近まで見せてくれていた、
そんな印象があります。
あの独特の髪型も本当に楽しい、素敵な"オバサマ"だったなぁ・・・
謹んで、ご冥福をお祈りします。