安倍外交を失ったこれからの日本②
前回では、安倍氏の政治•外交スタンスが、左右両極で論じられていた内容と、もしかしたら差異があるのではないかというお話を致しました。
まとめると、「保守、リベラル両方の価値観を使い分けていたこと」「対米重視外交のスタンスの中で中国とも友好的な態度をとっていたこと」を記述しました。
さて、以上を前提に安倍氏を失った日本は今後どうなるのか?
予測をしていきたいと思います。
中露との距離の取り方
前回お話したように、リベラル系の派閥は安倍氏を敵視することが多いようですが、安倍氏は今後の日本に必要な政治家でした。
特に今のロシア•ウクライナ情勢に関してです。
今後、ロシアが石油ガスや天然ガスなどをストップする傾向を強めた場合、資源を得るために日本としても、国際的なバランスを取りながら、ある程度ロシアと距離をつめなければならない時が来るかもしれません。
そのときは安倍氏とプーチンとの関係を利用して訪露し、一定の対露和解を進め、日本資源不足を解消してくれるのでは、というような大雑把なシナリオも期待していました。
しかしながら、その安倍氏は今回、凶弾に倒れ亡くなってしまいました。
ロシアが日本への資源輸出を止めるなどの報復措置を強め始め、安倍氏の出番を期待したまさにその瞬間でした。
報道では『ある特定の団体』への、個人的な怨恨によるものとされています。
しかしながら、正直、偶然にしては絶妙すぎるタイミングだと感じました。
しかし、こんな衝撃的な事件を『個人的な怨恨』で犯し、そのことがこんなに大きな『政治的意味』を持つことが、偶然の産物として起こりえるものでしょうか?。
もし今後、日本が報復による天然資源の枯渇などを起こし、我々国民が困窮したとしても、この苦境から救うことが出来たかもしれない安倍氏はもういません。
いずれにせよ、今回の事件で安倍氏が亡くなられたことで、日本がこれから困窮してもロシア、ひいては中国との関係を改善できず、困難はより大きなものになると思います。
逆に親中露に大きく舵を切ってしまった場合、アメリカとの関係は完全に終わってしまうのではないでしょうか。
現在、報道等ではよりセンセーショナルな『特定の団体』と自民党との関係が日々報じられています。ネット等の反応も大きなものです。
しかしながら、その件を政局に利用しようとする勢力が多数派を占めると、国内に大きな分断が発生してしまい、現在の困難な情勢を乗り切ることが出来ないかもしれません。
『特定の団体』については以前よりさまざまなら問題が提起されていたことも事実だと思います。
この問題についても、必ず解決しなければいけないと思う一方、政局にしてしまって肝心の議論が進まなくなってしまうことはあってはいけないと感じています。
その③に続きます。