言語:日本語、公開:1969(昭和44)年、製作国:日本、
時間:128分、監督:丸山誠治、出演者:三船敏郎、加山雄三、仲代達矢、笠智衆
「日本海大海戦」は日露戦争を題材とした映画です。特撮監督、円谷英二の遺作となりました。
旅順攻撃など陸軍の戦いも見せていますが、旅順港閉塞作戦での広瀬少佐の戦死、黄海開戦、日本海海戦などタイトル通り話は海軍中心となっています。
歴史映画は人物がたくさん登場するので、最初誰が誰だか認識できないことも多いです。このように最初に字幕を付けてくれると親切です。
この映画は俳優陣が良かったですね。乃木大将役の笠智衆はハマリ役でした。「日本のいちばん長い日」では鈴木貫太郎役でしたが、度量の大きい人物を演じると光ります。
三船さんは紛れもない名優だと思うのですが、演技という点はどうなのか・・・?
今まで山本五十六役、源田実役、今回の東郷平八郎役などを見ましたが、人物像がどれも同じに見えてしまう気がするのですが・・・。
「演技が上手い」というのは、一体どういうことなんでしょうね?でも他の追随を許さない圧倒的存在感がある、という点も確かにスターの要素だと思います。
私は三船さんが最高に似合うのは侍役なのではと思うのですけど。
胡散臭そうな妖気を放つ、明石元二郎大佐役の仲代達矢。(^_^;) 存在感が際立っていますね。明石は日露戦争で裏工作を行っていた人物です。
まあ広瀬少佐役なので、すぐ戦死しちゃいますが、加山さんはいつも颯爽とした雰囲気で士官・将校役がお似合いです。
横須賀の戦艦三笠記念館を何度か見ているので、映画で三笠のセットを見ても、「あそこだ!」と、すぐわかります。これは上甲板の前方寄りの場所ですね。
上半身が二種(夏服)、下半身が一種(冬服)という変わった組み合わせの軍装。きっとこういう時期が明治にあったのでしょうが、調べても分かりませんでした。
蛇足ですが、広瀬少佐が戦死した第二次旅順港閉塞作戦で、米山丸という老朽船が沈められています。
その米山丸の船体の一部が陸上自衛隊・練馬駐屯地(東京)の史料館に収められています。
ロシアに対し辛勝・・・良かったのか、悪かったのか。日露戦争は「禍福はあざなえる縄のごとし」という格言がピッタリな気がします。