Pコート(Pea Coat) | 太平洋戦争史と心霊世界

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 以前、私のブログにご訪問くださる某さんとPコートの話題となったのですが、よく学生などが着ているPコートは海軍発祥ですよね。そのPコートの話です。



アメリカ海軍のPコート 

アメリカ海軍のPコート



 Pコートは厚手ウールでダブルボタンの形状をしています。19世紀末からイギリス海軍が艦上での軍服として着用していたのが始まりのようです。

 

 襟は幅広でポケットは縦に切り込みが入っており、錨をデザインしたボタンが付けられています。

 

艦上での荒天にも耐えられるよう、風向きによって左右どちらでも上前に変えることが可能となっています。またダブルは片方のボタンが破損しても、もう片方で止められるという利便性を兼ねています。

 

Pコートは英語ではPea Coatと呼ばれます。「Pea」というと真っ先に「豆」が思い浮かびますが豆のコートではなく、語源は「錨の爪」(pea)由来説と、オランダ語で厚地の織物・ラシャを意味する「pij」説の2つがあります。

 

日本海軍でも軍服に外套が利用されていました。果たして「Pコート」と言われたのかは定かではないのですが、Pコートらしきジャケットをご紹介します。



筑波海軍航空隊記念館1 

筑波海軍航空隊記念館に展示されていた海軍のPコート。


筑波海軍航空隊記念館2 

Pコート後ろです。裾はひざ下の長さですね。


筑波海軍航空隊記念館3  ボタンには錨のマークが刻まれていましたが、画像ではよく見えないのが残念です。コートの色は、第一種軍装より明るめの紺色でした。



海軍陸戦隊  1938(昭和13)年、山東の東方、山東頭に上陸した海軍陸戦隊の幹部。

 

 襟やポケットなどの詳細は不鮮明ですが、ダブルのロングコートです。



士官用外套  これは映画の一場面で、どの映画か分かる方も多いのでは。(^_^;) 士官用外套ですが雪まみれで形状が不鮮明。



キスカ島  これも映画からですが、キスカ島での士官用外套。ダブルで襟と袖口にファーが付いています。




女性のPコート 

これはおまけ、ネットからの借用画像。「海軍のPコート着たら?」とのご提案ありましたので・・・。

 

(左画像)昨今では女性でもPコート着こなしていますよね。でも私自身は襟の尖がり具合が悪目立ちしたりして、デザインを選ばないと着こなすのがちょっと難しかったりします。

 

(右画像)こういう角がとれた襟やウエストマーク付いていた方が私の場合は似合います。まあこれも余談ですけどね。(^_^;)

 

 

 

  Pコート(ウィキペディア)
『日本の軍服 -幕末から現代まで 写真集』、太田 臨一郎、国書刊行会、1980