
こちらではシルバーバーチをはじめとする、高級霊が語った自然の摂理(この世の目に見えない法則)や、霊界(死後の世界)についてご紹介しています。
現在は幽霊についての特集を6回シリーズでご紹介していますが、今回は3回目の(2)「想念の残骸が幽霊化」です。
(2)想念の残骸が幽霊化
(3)想念霊
(4)分身霊
(シルバーバーチ)
「幽霊も霊の一種です。が、霊が幽霊になってくれては困るのです。
地上の人たちが幽霊と呼んでいるのは、地上生活がとてもみじめだったためにいつまでも地上の雰囲気から抜け出られないでいる霊が姿を見せた場合か、それとも、よほどのことがあって強い憎しみや恨みを抱いたその念がずっと残っていて、それが何かの拍子にその霊の姿となって見える場合の、いずれかです」
【解説】シルバーバーチの言う前者は、以前述べたエクトプラズムを使用して出現した物質化霊のことです。後者がここで取り上げるケースです。
では「強い憎しみや恨みの念が、何かの拍子に霊の姿に見える」とは、どういう意味でしょうか。まず地上では目に見えませんが、霊界から見ると、思念には実体があります。つまり霊界では思念に形があって見えるという意味です。
例えば霊界では「XXへ行きたい」と思うと、自分の霊格の許す範囲内で瞬間的に目的地へ移動できます。また「こういう形の服が欲しい」と思えば、瞬間的にその衣服を身に着けている、といった有様です。
従って地上でも思念は、実際にはあちらこちらに実体を持って漂っているのでしょう。霊界から霊(死者)が生前の出来事を思い浮かべ、強い感情を抱いた時、地上に漂っている彼(彼女)の過去の思念が霊の念に感応して遠隔操作しているように動き出し、それが地上からは幽霊に見えるというのが実態です。
または地上に残した思念だけでなく、浮遊している幽質結合体(肉体と霊体を結びつける接着剤)の一部にも感応し、幽霊に見えることもあります。
これは実際には霊本人は目の前にいない、形骸化した幽霊が出現したケースとなります。ですから幽霊が出たと言っても、実際には幻影を見ているような、霊本人は不在の場合もあるのです。
ご参考までに、以下に図解を掲載しておきます。
――古い屋敷で修道士が歩きまわる足音のような、意味もなく繰り返される機械的な現象は、何が原因でしょうか?
(シルバーバーチ)
「霊によって引き起こされるものもありますが、今おっしゃったような現象は、地上に残した強烈な意念の幽質の印象が引き起こしています。しかし、幽霊騒ぎは、大体において地縛霊の仕業と思ってよろしい」
【解説】こちらも上記で解説した内容と同じです。『シルバーバーチの霊訓』の訳者、近藤千雄(かずお)氏は、6巻の巻末で以下のように解説しています。
「心霊写真の中で生気が感じられないものは大半が浮遊しているか、または地上に残された幽質の殻が当人の念の働きをうけて感応したかである」
「幽霊話に出てくるのは大てい地上に残した殻――セミの抜け殻とまったく同じと思えばよい――が何かのはずみで動き出した場合で、不気味ではあっても少しも恐ろしいものではない」
『シルバーバーチの霊訓』(6)、四章 ジョン少年との対話
『シルバーバーチのスピリチュアルな生き方 Q&A』、第9章 さまざまな問題
キーワード:幽霊、幽質の殻が幽霊となる、機械的な幽霊現象