
シルバーバーチとはかつて3000年前に地上生活を送り、地球を霊的に浄化するため、人間に霊的真理を届けようと地上に降りてきた高級霊です。
シルバーバーチはしばしは、地上と霊界では全く価値観が反対になる事柄がたくさんあると語っています。その一つが、地上における人間の死です。
「霊訓」の中では霊界は地上と比較しようがない素晴らしい世界、反対に地上は暗く憂鬱な世界であるとよく表現されています。この世界観を踏まえて、以下のシルバーバーチの解説をご覧ください。



シルバーバーチ「そもそも死というものは少しも怖いものではありません。死は大いなる解放者です。(中略)死は自由をもたらしてくれます。
皆さんは赤ん坊が生まれると喜びます。が、私たちの世界ではこれから地上へ生まれて行く人を泣いて見送る人が大勢いるのです。同じように、地上では人が死ぬと泣いて悲しみますが、私たちの世界ではその霊を喜んで迎えているのです。
なぜならば、死の訪れは地上生活が果たすべき目的を果たし終えて、次の霊界が提供してくれる莫大な豊かさと美しさを味わう用意がこの霊に具わったことを意味するからです。」
【解説】人間が地上に誕生する時は、仲間の霊はしばし別れのため、彼(彼女)を泣いて送り出します。様々な霊格の人間が生きる地上への誕生は、いわば嵐の海に漕ぎ出していく船に例えられます。
その霊が一定期間の修業を終わらせて地上から霊界へ戻ると、再び仲間の霊たちは帰還したことを喜び迎え出てきます。霊界は大変美しい場所で一旦霊はそこに戻ると、再び地上へは帰りたくなくなるという描写が霊界通信でもしばしば挙げられています。

一方、こちらはシルバーバーチの見た地上界(地球)の印象です。
シルバーバーチ「皆さんの住んでおられる地上というところは、とても暗い世界です。騒乱と暴力沙汰が絶えず、貪欲と妬みに満ちております。大霊(神)の代りに富の神が崇められています。」
【解説】別の会話では、地上は重苦しくじめじめした魅力のない場所であり、シルバーバーチは地上にやって来るのに、かなり波動を落とさなければ降りられないと述べています。
その暗い地上に、できるだけ光をもたらそうとやって来たのがシルバーバーチの使命でした。
そのためシルバーバーチは、暗い地上から素晴らしい霊界に移行する「死」というものは悲しみではないと説きます。
シルバーバーチ「死に際して悲しみを抱くということは、まだ進化が足りないことを意味します。
本当は地上に留まること自体が苦痛であり、地上を去ることは苦痛から解放されることであり、暗黒の世界から出て光明の世界へ入ることであり、騒乱の巷(ちまた)から平和な境涯へと移ることを意味することを思えば、尚のことです。」
【解説】死は苦しみや恐怖ではないこと、素晴らしい境遇へと入るためのイベントであると述べ、人間にも死というものへの価値観の変革を促しています。
『シルバーバーチの霊訓』(3)、2章 悲しい時、苦しい時こそ
『シルバーバーチの霊訓』(11)、8章 最後の晩餐
キーワード:人間から見た死の印象、地上界は暗い世界、死は素晴らしいイベント