原題:Valkyrie、言語:英語、製作年:2008年、
製作国:アメリカ、時間:120分、
監督:ブライアン・シンガー、出演者:トム・クルーズ、
ケネス・ブラナー、ビル・ナイ、トム・ウィルキンソン、カリス・ファン・ハウテン
これは実際にあったヒトラー暗殺計画「ワルキューレ作戦」をもとにした映画です。
第二次大戦下のドイツ帝国、クラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐はアフリカ戦線において負傷し、左目・右手・左手薬指と小指を失いますが、映画はこの場面から始まります。
シュタウフェンベルクはその後ドイツに帰国し、ベルリンの予備軍司令部勤務となりますが、軍の反ヒトラーグループが彼に目をつけ、ヒトラーを嫌っていたシュタウフェンベルクはその仲間に加わります。
反ヒトラーグループのメンバー。しかしイギリス人っぽい人もいる・・・
彼は「ワルキューレ作戦」、つまりドイツ国内での反乱を鎮圧するための作戦を利用して、ナチス政権をも転覆させる計画を思いつきます。計画は順調に進み1944年、シュタウフェンベルクはヒトラーに近付く機会を得ます。
彼は作戦会議室に爆弾を入れたカバンを置き、室内にいたヒトラーを殺害しようとします。ところが爆弾は炸裂したものの、 ヒトラーはかすり傷を負っただけで生き残ってしまいました。
そのため「ワルキューレ作戦」は失敗に終わり、関わった軍の関係者はすべて処刑されてしまいました。しかし現在ではシュタウフェンベルクはヒトラーに抵抗した英雄としてドイツで称賛されています。
このシュタウフェンベルクは、ジパング・ドイツ編(10-11巻)のシュタイナー大佐のモデルではないですか。名前も似ています。ドイツ人で「フォン(von)」が付くのは貴族ですが、この設定も同じです。
実際のクラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐
(Claus von Stauffenberg)
「ジパング」11巻でのカール・フォン・シュタイナー大佐(左)。爆弾入りのカバンが発覚、ヒトラー暗殺に失敗し死亡。後をドイツにやって来た津田大尉に託す。
シュタウフェンベルク大佐をトム・クルーズが演じると聞いて、もろヤンキー顔のクルーズでドイツ人が務まるかと思ったんですが、片目アイパッチをしていればなんとか見られそうです。
しかし映画冒頭で負傷前の眼帯がないクルーズはちょっときつい。私にはアメリカ人にしか見えない。
ヤンキー顔のシュタウフェンベルク大佐 by トム・クルーズ。白人でも国によって顔つき違いますね。
この映画はドイツのシュタウフェンベルクの遺族たちに酷評されていました。
シュタウフェンベルク役のクルーズが背が低すぎるとか(シュタウフェンベルクは身長約190cm、クルーズは約170cm)、シュタウフェンベルクはあんなに堅苦しくなかったとか。
でも映画自体の出来はよかったのではないでしょうか。私は見ていて楽しめました。
■クラウス・フォン・シュタウフェンベルク
(ウィキペディア)