士官用の略帽(左)と帽章(右)。
日米開戦以降の昭和17年頃から、士官用略帽にはストライプ2条が入り、帽章のデザインも改変が行われました。(上の画像)新帽章は錨 と桜 を桜葉 で包んだ、いわゆる「抱茗荷」(だきみょうが)と称されるデザインです。
しかし帽章は上記のデザインだけでなく、従来の「錨と桜」 の表章の方が多く見られました。褐青色 の第三種は昭和18年に採用されました。
士官用の第一種略帽(実物)。
汚れていますが白色のストライプが2条入っています。アゴ紐は布製もありますが、これは皮革っぽいですね。アゴ紐には長さを調節するのに四角い金属がはめられています。
またその左横の、アゴ紐と帽子の装着部分に金ボタンがつけられていますが、経年変化で黒ずんでよく見えません。(上の画像)
帽章は従来の「錨に桜」 となっています。実際「抱茗荷」(だきみょうが)の帽章は第三種 のみで、第一種 と第二種 では見たことがありません。
第一種(濃紺) ・第二種(白) の帽章
金ボタンのデザインの詳細は不明ですが、錨 に桜 のようです。アゴ紐は布製。映画「連合艦隊」で、日米戦争後半の場面。これ以降の画像も同様。
また残されている実物の略帽を見ると、平らな金ボタンのみでデザインが一切施されてない物もあります。
正面から見た第一種略帽。戦争後半になるとアゴ紐は布製が多いようです。
後方から見た第一種。
後頭部で紐を締めて大きさを調節するようになっています。紐は黒。
「ジパング」での士官用第一種略帽。
ほぼ実物どおりですが、アゴ紐接着部分に金ボタンがありません。面倒なので省略したのかも・・・。