新たなジェームズ・ボンド役にアーロン・テイラー=ジョンソンが候補に挙がり、スクリーンテストを受けた後に、正式にイオン・プロダクションが出演オファーを出したと伝えられています。事実であるならばシリーズ7代目ジェームズ・ボンド役はアーロン・テイラー=ジョンソンで決定……となる筈ですが、正式発表が待たれます。


そこで、歴代ジェームズ・ボンド俳優が『007』シリーズ以前に出演した主な作品(日本公開作品)を簡単に紹介します。


【ショーン・コネリー】

『虎の行動』

ACTION OF THE TIGER /1957

アルバニアを舞台に、密輸品の運び屋が政治犯として抑留されている男を脱獄させ様とするアクション編。

監督は後に『007は殺しの番号』を手掛けるテレンス・ヤング。

ショーン・コネリーはキャスト・クレジットでは9番目。


『地獄特急』

HELL DRIVERS/1957

刑務所帰りのトラック・ドライバーが不正を行っている運送会社の上司に鉄槌を下すアクション編。

後にTVドラマ『0011 ナポレオン・ソロ』でイリヤ・クリヤキンを演じるデビッド・マッカラムも出演。

ショーン・コネリーはキャスト・クレジットでは12番目。


『ターザンの決闘』

TARZAN'S GREATEST ADVENTURE/1959

エドガー・ライス・バローズ原作の映画化。

ショーン・コネリーは密林の王者ターザン(演 ゴードン・スコット)と敵対するクエイド(演 アンソニー・クエイル)の仲間オバニオン役。


『四つの願い』

DARBY O'GILL AND THE LITTLE PEOPLE/1959

アイルランドを舞台に、館の管理人の初老の男ダービー(演 アルバート・シャープ)と森に棲む妖精レプラコーンの王ブライアン(演 ジミー・オディア)との掛け合いを描いた、ウォルト・ディズニー・プロダクション製作による御伽話的なファンタジー作品。

ショーン・コネリーはダービーの娘ケイティ(演 ジャネット・マンロー)と恋仲になる青年マイケル役。


『殴り込み愚連隊』

THE FRIGHTEND CITY/1961

日本公開時の惹句「大都会の暗黒組織・恐喝保険会社の戦慄!白熱ギャング映画の決定版!」からも解る様に、ロンドンを舞台に新たに結成されたシンジケートの攻防を描いた暗黒街映画。

ショーン・コネリーはシンジケートにスカウトされる元空巣のパディ・ダミオン役。ハーバート・ロム、ジョン・グレッグソンに次ぐ3番目のキャスト・クレジット。


『ダイナミック作戦』

ON THE FLDDLE/1961

第二次大戦下のイギリス陸軍。ホープとパスコーは意気投合し、陸軍の備品を売り飛ばして金儲けをしたり美人上官を誘惑したりと、お気楽な軍隊生活を楽しんでいたが全てバレてしまい、ドイツ軍が待ち受ける最前線に飛ばされてしまう……という、アルフレッド・リンチ(ホープ)とショーン・コネリー(パスコー)のコンビによる軍隊コメディ。


『史上最大の作戦』

THE LONGEST DAY/1962

コーネリアス・ライアンの著作によるノンフィクションを基に、第二次大戦下の1944年6月に決行された連合軍のノルマンディ上陸作戦を、米英仏独のトップスターを結集させて描いた戦争超大作映画。

ショーン・コネリーはイギリス軍のフラナガン一等兵 役で出演。


……こうして見ると、ショーン・コネリーはジェームズ・ボンドのイメージに繋がる様な役を、殆ど演じていない事が判ります。

『007』シリーズの原作者のイアン・フレミングはジェームズ・ボンド役には、フレッド・アステアやホーギー・カーマイケル、或いはデビッド・ニーブンをイメージしていたと言われており、丸でイメージの異なるショーン・コネリーの起用には猛反対していたそうです。

そのイアン・フレミングを説き伏せたのが、イオン・プロダクションのプロデューサーのアルバート・R・ブロッコリとハリー・サルツマンの2人。結果的には2人のプロデューサーが慧眼だった事が証明されました。


『史上最大の作戦』

1977年再公開時の名古屋市の映画案内

1977年9月23日 名古屋公開 メトロ劇場

1977年9月10日 東京公開