鳳神ヤツルギ外伝地底帝国アングラー107話 | アメイじんぐぅ・グレイス

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 エレキバットは一直線に獣刃大将軍の本拠地へと飛行していた。そこからつかず離れずの距離をおいて、カオスプテラが追尾してくる。ソニクジャクとの戦いで明らかになったが、彼女はその気になればエレキバットを楽に抜き去るぐらいのスピードを出すことができる。あえてそうしないのは、エレキバットを追跡しているからに他ならない。


 このままウルブレードのところまで案内するのも癪ではあるが、振りきろうにも振りきれないのだ。試しに、わざと迂回してカオスプテラの視線から逃れようとするが、ひもでつながれているかと思われるぐらいに、ぴったりとエレキバットのあとをつけてきている。


 こうなれば仕方がない。エレキバットは振り返ると

「破壊音波」

 カオスプテラに向けて大音量の音波攻撃を発射した。だが、軽々と回避されてしまう。この一手を機に、両者滞空してのにらみ合いが続く。やがて、痺れを切らしたカオスプテラが口を開いた。

「どうやら、私を倒して追跡を止めさせようって魂胆のようね。悪いけど、それは無理だわ。なにせ、あんたのボスであるあの女は、実質この私に勝てなかったのよ。あんたごときが私を止められるとは到底思えないわね」

「それはやってみなくちゃ分からないんじゃないか」

「やってみなくても分かることがあると教えてあげましょうかね」

 カオスプテラは両翼を広げると、急速度で突っ込んできた。ソニクジャクを窮地に追いやった突進攻撃だ。エレキバットはあわてて右斜め下に旋回する。だが、回避行動が間に合わず、カオスプテラとニアミスする。


 直撃は避けたものの、かすっただけでも数メートル先に吹き飛ばされる羽目になった。翼をはためかせ、垂直飛行を維持する。一度飛ばされると際限なく、それこそ地面にでも激突するまではじき出される空中戦。カオスプテラはエレキバットの遥か頭上にまで飛行高度を上げてきていた。その移動の軌道から察するに、間違いなくエレキバットを墜落させようとしてきている。

 その読み通り、カオスプテラは旋回したのち、頭から真下に突っ込んできた。下手に避けようとしてバランスを崩せば、相手の思うがままだ。ならば、一か八かこれにかけるしかない。


 エレキバットは、発想を転換し、回避行動をあきらめた。その代りに、羽根を不規則に振動させたのだ。狙い通り、カオスプテラはエレキバットの胸の中に飛び込んでくる。間もなく、突撃される。それを見計らい、エレキバットの技が発動した。

「迷音波」


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