【必見】熊本学園大学社会福祉学部の中地教授による紀要。18ページから、双葉町での疫学調査の中間報告について紹介。→「水俣学の視点からみた福島原発事故と津波による環境汚染」大原社会問題研究所雑誌 No.661/2013年11月 http://t.co/pgLLkv7X1c
— 木野龍逸 (Ryuichi KINO) (@kinoryuichi) 2014, 5月 13
承前1)紀要では、岡山大学、広島大学、熊本学園大学が共同で実施した双葉町での疫学調査を紹介。対象地域は福島県双葉町、宮城県丸森町、滋賀県長浜市木之本町の3か所。木之本町の住民を基準にして、双葉町、丸森町の住民の健康状態を性別、年齢、喫煙、原発作業経験の有無などで調整して比較。
— 木野龍逸 (Ryuichi KINO) (@kinoryuichi) 2014, 5月 13
承前2)以下、紀要からの引用。→多重ロジスティック解析を用いた分析結果は、主観的健康観(self-rated health)に関しては、2012年11月時点で、木之本町に比べて、双葉町で有意に悪く、逆に丸森町では有意に良かった…(続く)
— 木野龍逸 (Ryuichi KINO) (@kinoryuichi) 2014, 5月 13
承前3)……(中略)双葉町、丸森町両地区で、多変量解析において木之本町よりも有意に多かったのは、体がだるい、頭痛、めまい、目のかすみ、鼻血、吐き気、疲れやすいなどの症状であり、鼻血に関して両地区とも高いオッズ比を示した。
— 木野龍逸 (Ryuichi KINO) (@kinoryuichi) 2014, 5月 13
承前4)またこの項目の最後に中地教授は「避難生活が長引く中で、健康管理をどのように進めていくのか、継続して調査したり、町への支援を続けていく予定である」とまとめ。さらに「おわりに」の冒頭で政府の対応を厳しく指摘……
— 木野龍逸 (Ryuichi KINO) (@kinoryuichi) 2014, 5月 13
承前5)以下、引用。→「水俣病などの公害事件を経験したにもかかわらず,日本政府は,今回の 原発事故で同じような過ちを繰り返していることを指摘したい。(中略)避難の長期化は,避難者への差別,レッテル貼りを生みだしている(続く)……」
— 木野龍逸 (Ryuichi KINO) (@kinoryuichi) 2014, 5月 13
承前6)続「いわき市などで避難先の住民との間の軋轢が顕在化し始めた。自宅や故郷に戻れないことへの不安に加えて、差別されることでの精神的苦痛を避難民に与える社会構造は、水俣病被害が顕在化し、第一次訴訟と自主交渉で補償を勝ち得た患者と接した水俣の市民社会と変わっていない…
— 木野龍逸 (Ryuichi KINO) (@kinoryuichi) 2014, 5月 13
承前7)引用続「この差別を克服することは我々の今日的課題である。水俣は事件発生から約60年を経て、被害者の救済が終わっていないが、福島原発事故では、100年単位で放射能汚染と付き合わざるを得ず、問題解決に向けた長い道のりを今後も歩み続けなくてはならない。」
— 木野龍逸 (Ryuichi KINO) (@kinoryuichi) 2014, 5月 13
承前8)中地教授の所属する熊本学園大学は、故原田正純氏が熊本大学退官後に拠点とし、水俣病の問題を世界に訴えた場所。水俣病によって何が起こったのか、その経緯を現地で見つめてきた専門家の声は、重い。この紀要のまとめ部分は、日本が考えないといけない問題を多く含んでいる気がします(終
— 木野龍逸 (Ryuichi KINO) (@kinoryuichi) 2014, 5月 13
ところで、先の紀要は双葉町も対象地域。この報告は町には上がっていないのか。上がっていたけど「原因不明の鼻出血等の症状を町役場に訴える町民が大勢いるという事実はありません」という抗議文を発表したのか。それともこの一文の前段にある「現在」は、今はないけど前はあったということなのか。
— 木野龍逸 (Ryuichi KINO) (@kinoryuichi) 2014, 5月 13
この事から、内閣や双葉町や福島県による「美味しんぼ」作者の雁屋氏への批判は根拠が無く、風評被害を助長するどころか、自分達で風評被害を作り出して、住民達の健康を危険に晒している事が分かる。
この他にも、福島第一原発事故収束現場の模様を書いた漫画「ふくいち。」でも、「原発事故収束現場の方が、放射性物質の対応がきちんとしている」「除染作業の方に移っても良いけど、放射性部室への防護がずさんなので余計に危険だ」等の記述もある。
雁屋氏を批判している政治家たち、菅官房長官や佐藤雄平福島県知事、橋下徹大阪市長等は、除染作業等した事も無く、外気から完全防護され空調の効いた部屋で、放射性物質の心配もせずにのうのうと暮らしている人達なのだ。
こういった人達は、安倍晋三総理の「福島第一原発事故収束現場はアンダーコントロールだ」という明らかな嘘は全く批判せず、「鼻血問題の提起」だけを、親の敵のように攻撃するのは、よほど触れて欲しくない秘孔を突かれたのに違いない。
願わくば、こういった原子力ムラの人々が「ひでぶっ!」と、破裂してもらいたいものだ。