韓国語の“판 (パン)”というのは「板」であったり「場所」である。もしかするとパンソリの「パン」にも通じているのかもしれない。
この物語の舞台も「イヤギパン」という、物語を語って聞かせる場所である。「語り場」か?
人を集めて語っていたが、出張サービスもあったそうだ。良家の女たちは自由に出歩くことができないので、伝記手(語り部)を自室(寝室)に呼んで物語を楽しんだという。
しかし物語の中のような自由な思想は権力者には邪魔なので、弾圧を受けたりする。そんな時代を背景に、呑気なお坊っちゃまダルスと偶然関わり合った語り部たちの愉快な物語。
台本はあるんだろうけど、どこまでが決まり事でどこからがアドリブなのか?舞台と客席の境を感じない、一種の寄席のような感じもある。신난다!
9月25日
時代ものでエネルギーがある舞台は幕開けから〈スワッグ〉を思い出した。伝統音楽を活かしながらも現代風にアレンジされてる所も同じ!
とりあえずの感想は「踊りまくるジチョルおぼっちゃま、楽しそうだな。」
ダルス役のキム・ジチョル氏は〈ウィリアムとウィリアムのウィリアムたち〉H役で初めて観た。〈インタビュー〉や〈狂炎ソナタ〉の深刻な役も素敵ながら、こういう楽しそうな役が肌に合っていそう。
この日は中継用の映像を撮影するための特別上演だった。そのため月曜日で50%割引。客を入れてるのは前の7列だけ。
その後ろには、端から端までカメラがズラ〜っと7台。そして後方中央に2台。
その夜に配信された映像にはナンバー部分に字幕が付いていた。劇場では「むずかし〜」と思って見てたけど、字幕を見たら、コレは耳だけで分かるわけないと改めて納得。
パンソリの「春香(チュンヒャン)歌」や「ピョンガンセとオンニョ」の話も出てくるので、周辺知識もあると良さそう。(良家の女性たちは艶っぽい話が大好きなのである。)
ヒョン・ソクチュン君のダルスが観たいので、予習復習で少し調べ始めたのだけれど、普段見聞きしないような単語がいっぱい。 NAVER辞書には載っていない言葉も多くて、いつもにも増して自信のない訳になりそう。(しばらくナンバー訳が続くかもしれないのでご容赦を。)
「人生で出会う人たちは
私にとって一冊の本になるだろう」
11月2日
エネルギー溢れる舞台は、観ているこちらもエネルギーを使うらしい。マチネで観た〈インサイド・ウィリアム〉もエネルギー使ったので、今日は運動でもした感覚。
ソクチュン君目当ての観劇で、ジチョルさんより愛嬌があるだろうと予想したら逆だった。ジチョルさん、どれだけキャピキャピ演じてるの?
しかしこの舞台のジョンウォンさんは凄い。ほぼメインで歌い踊って、しかもビッグナンバーだし、ありったけを注ぎ出してる感じがする。
10月から11月にかけての出演公演スケジュール。掛け持ち作品は、そちらもエネルギー使いそうな〈インサイド・ウィリアム〉!週に3回はマチソワしてるし、凄い。
どこかのトークで、注射?点滴?で頑張るしかないと言っていた。ファイティン
それにしても、知らない単語のてんこ盛り。配信動画のナンバー字幕を2回目観覧前に確認しておきたかったのだけど…間に合わず。
それでも終わっている曲は何となく意味が分かって助かった。残りも先ほどようやく完成したものの、予想どおり訳はボロボロ。
この作品の一番の魅力は舞台と客席が一体となったライブ感なので、機会があれば現場で味わう価値はあると思う。