9月11日観劇。全然普通じゃありませんでした。
(10/24 2回目観劇して色々納得。同じキャストで。加筆終了〜)
ジェイ: イ・エウン/ウンギ: ソン・ドゥソプ
あらすじです。
〈夜空を見上げて幸せいっぱいなカップル。星座の名前を挙げて物語を説明していくウンギ。〉
ウ: あれはオリオン座。あの明るい光が人間の目で見える1番明るい星だよ。だからオリオンの目なんだ。隣の獅子を連れて戦場に向かうのさ。
ジェイ: あんなに多くの星座の名前と物語まで、どうやったら全部覚えられるの?すごい。あの星はβ星と言って、実は星の実態はもうずっと前に消えてしまって今見ている星は虚像なの。いつの日かその虚像も消える日が来るでしょう。
そしてたくさんの星々の間には地球と全く同じ惑星がたくさんあって、私やあなたと全く同じ人間が出会ったり、別れたり、愛し合ったり、すれ違ったりしているのかもしれない。
ウ: たとえ虚像でも星の光は僕に届いているし、僕の愛が君に届くまで愛し続けるよ。
〈翌朝、久しぶりに一緒にコーヒーを飲みながら話しだすジェイ〉
ジ: 今度長い休暇を取ったらあなたの行きたがっていたニースに行きましょう。今度大きなプロジェクトに参加することになったから、それさえ終われば好きなだけ休暇が取れるわ。
地球と全く同じタイプの惑星が見つかったの!私やあなたと同じ人間が生きているかもしれない。宇宙飛行士になる夢がかなったのよ!私、1年間宇宙に行ってくるわ!
ウ: …。
ジ: その反応は何?(笑) 喜んでくれないの?
ウ: それ、行かなきゃならないのか?一年も離れているなんて、考え直してくれ。
ジ: こんなチャンスは二度と無いの。たった1年、今まで2人で過ごした時間に比べれば、大したことないじゃない。
ウ: 君はいつもそうだ。全て自分で決めて僕は従うだけ。
ジ: 相談したからって、何が変わるの?これは私の問題よ。
〈もう既に心を決めているジェイ。相談もなく、考える時間さえ与えられないウンギは言い争いの後出て行ってしまう。残されたジェイに1本の電話がかかってくる。顔色を変えて飛び出していくジェイ。〉
〈同じ舞台上を歩き回る2人。しかし2人の空間は繋がっていないかのよう。もしあの時こうしていたら違っていただろうかと思い悩む2人。〉
〈溺れる夢を見るウンギ。うなされて目が覚める。ジェイが現れ気遣ってくれる。〉
ウ: 事故の後、同じ悪夢を見るんだ。息が詰まって…。ごめんよ。事故のせいで宇宙に出られなくなって。
ジ: それよりあなたのそばにいることの方が大切よ。
〈ジェイが今すぐニースに出かけようと言い出す。ニースの海で泳ぐ練習をすれば悪夢の中でも水の中から泳いで出ることができるでしょうと。子供のようにふざけながら泳ぐ練習をする2人。転んで足をひねってしまうジェイ。少し足を引きずって歩いている。〉
〈ジェイの膝枕で眠るウンギ。自分の足首を見ていた視線を移し、ウンギの顔を眺めながら歌うジェイ。あなたの眠る顔を見るとはっきりとわかる。私があなたを愛するために作られたことを。初めから決まっていたことのように、あなたを愛するのはとても自然なこと。〉
〈そんな幸せな日々を重ねる2人のもとにある日不審な人物が訪ねてくる。玄関に出たジェイは、期間が終了した、そんな言葉と共に連れ去られてしまう。慌てて追っていこうとするウンギの前に、コートを着てキャリーを引いたジェイが現れる。会いたかったと言いながら。
確かに連れ去られるのを見たウンギは混乱するが、ジェイは驚くべき事実を告げる。
この1年間あなたと一緒に過ごしたのは私の記憶とDNAで作られた複製のロボットに過ぎない。今や本物の私が戻ってきたので複製の必要はなくなった。すべては元通りになると。
この1年間ジェイを愛し幸福だったウンジは衝撃を受ける。自分が愛していると思っていた人は誰なのか。こんなことのできる目の前の女性が本当に自分が知っていたジェイなのか。
私は夢をあきらめきれなかったし、あなたを1人で置いていくのは心配だった。だから複製を残していった。結局のところ自分の記憶と自分のDNAを持った複製なのだから、私を愛したのと違いはないと説得するジェイ。
君なのか?と言いながら本物を抱きしめるウンギ。だが、もう1人の彼女は誰だったのか。彼女に対するこの自分の気持ちは何なのか?混乱から抜け出せないウンギ。〉
ウ: 理解できないよ。こんなことができるなんて!
ジ: 私は宇宙に出なければならない理由があったし、あなたを愛しているから失いたくなかったのよ!2人のためになる決断だった。2人とも自分の望みが叶ったじゃない。
ウ: 複製の彼女はどうなったんだ?
ジ: 使用目的が終了したロボットたちが暮らす場所があるらしいわ。
ウ: 彼女はこれからどうなる?
ジ: 初期化するとか、廃棄されるケースも。
ウ: 廃棄!?
ジ: 私が特に冷酷なわけじゃない。みんながしていることよ!
〈2人が初めて出会った美術館の追憶シーン。〉
ジ: あの絵がお好きなようですね。ずっと見ていらっしゃるから。シャガールの男女はなぜあんなに絡み合っているのかしら?
ウ: 愛し合っているから?
ジ: いなくなってしまうのが怖いのかも。
ウ: 飛んで行ってしまうか怖いのさ。
〈でもきっと2人がしっかり手を繋いでいれば怖くない。飛んでいかない。手を繋ぎ、見つめ合う2人。〉
〈本物である君と同じくらい彼女を愛している、と訴えるウンギ。彼女がひとりぼっちだと思うといたたまれない。密かに会いに行くと足を引きずっている複製ジェイ。
複製ジェイが静かに語りかける。私にはわかる。彼女はあなたのことを深く愛しているのを。私が彼女だったら、あなたがここにいるのは嫌だと思う。だからもう、ここには来ないで。
ニースで自分が複製であることに気付いたジェイは、あなたが目の前に見えなくても2人が過ごした時間は存在している、それだけで充分と語る。
〈愛している、すべてが元の場所に戻ると言うジェイ。でも君は僕のいない宇宙で1年無事に過ごして帰ってこられたじゃないか、とウンギ。僕は一年前の僕じゃないし、僕が変わる1年を与えたのは君だ。本物のジェイを受け入れられず、複製のジェイを忘れられないウンジは、ついに別れを切り出す。〉
〈ジェイの追憶の中のウンギ。ジェイが宇宙航空局に採用された通知を手に大喜びしている。いつか君の夢も叶うかもしれない!一緒に居られる時間は減ってしまうけど大丈夫と言い、ジェイを抱きしめる。〉
〈追い詰められたジェイは、複製のジェイが宇宙に出るチャンスをつかめるように取り計らう。結局は自分と同じ人間なのだからウンギを置いて宇宙に出る方を選択するはず。
しかし自分を愛してくれるウンギを見て、複製ジェイはその機会を拒否する。
ついにジェイは記憶の初期化をするよう手配する。そうすればすべて終わるだろうから。〉
〈たとえ記憶を消されても最後の瞬間までウンギを愛し続けると決心する複製ジェイ。抱きしめるウンギ。抱き合う2人の耳に初期化への無機質なカウントダウンが聞こえている。そしてついに…。
「どなたですか?」驚いたように言葉を発したのはジェイではなく、ウンギだった。自分の記憶が消されると思っていた複製ジェイは、ウンギの記憶が消されたことに驚愕する。しかし、優しく語りかける。「あなたが全て忘れてしまっても、私が覚えているから大丈夫」
実際のウンギは事故で亡くなり、今のウンギもやはり複製だったのだ。
宇宙に出て別のウンギが生きているなど居ない(色々調べたら反対でした)確信を抱けるようになったら、複製の元に戻り唯一のウンジとして愛せる。それも宇宙に出る理由のひとつだった、だから宇宙行きを諦めることはできなかったと、宇宙に出ている間撮りためていたビデオレターで語るジェイ。
しかし今、残っているのは全ての記憶を失った男性ロボットだけ。僕を知っているのか、僕の名は何か?あなたは誰か?と尋ねる彼。複製ジェイは答える。私の名前は「初め」、あなたが私に初めて会ったから。あなたの名は「再び」、失ったあなたの記憶を再び探さなければならないから。
自分が持っていた箱は何だろうと尋ねる彼。足を直すための道具らしいと聞き直してあげる。もう足を引きずらないで歩けるようになる複製ジェイ。〉
〈「ウンギや」と空を見ながら話しかける本物ジェイ。壁際にひっそりと座り黙って見つめているウンギ。ジェイは続ける。「分かってる。あなたはもう、私の心の中にしかいないことを。」そして何かを吹っ切るように姿を消す。〉
〈美術館にたたずむ彼女。話しかける彼。〉
ウ: あの絵がお好きなようですね。ずっと見ていらっしゃる。シャガールの男女はなぜあんなに絡み合っているんだろう?
ジ: 愛し合っているから?
ウ: いなくなってしまうのが怖いのかも。
ジ: 飛んで行ってしまうか怖いのかも。
〈でもきっと2人がしっかり手を繋いでいれば怖くない。飛んでいかない。手を繋ぎ、見つめ合う2人。「最初」から新しく「もう一度」愛し合うようになるであろう2人。終わり。〉
公演ハイライト
不思議なストーリーと思いながら観ていたが、見終わった時は狐に化かされた状態。どんでん返しが続いたので、事実は何?事実と思ったけど事実じゃなかったのは何?整理しないとわからない!となりました。
あらすじも誤解しているかもしれません。(思った通り誤解の山盛り) 突然過去の思い出シーンになるので、少しわかりにくい部分もありました。(過去シーンは違うシャツを着ている。前回は違うシャツを着ているのが複製ジェイかと誤解したため、頭の中がゴチャゴチャになってしまった)
だいたい複製ジェイの足が直ってしまったので、最後の美術館シーンは複製と思ったけど実は本物だったかもしれなくて、本物ジェイが全然出てこなかったことを考えると、そんな気もするわけです。(これは大間違い)
今更ながら副題を見ると
「本物の星、本物の光、本物の私」とあるので、何が本物で、何が偽物なのか、最後はあえて本物か偽物か分からない演出だったのか?と言う気もします。(ただ理解力が及ばないだけかも)(そう、理解力が及ばなかっただけ)
ロボットでも想う気持ちが本物ならそれがホンモノなのだ…という話なの?誰か教えて!(これはある意味当たってましたね)
一晩眠って思いついた。ウンジの初期化をした段階で、ジェイは複製ウンジに頼ることをやめたってことかも。ウンジは消えてしまったので本物ジェイはストーリーから退出したのかな。(本物のウンジは心の中にしかいないと言うセリフを聞き逃してた割には、これもある意味当たってた?)
そういえば前半のウンジを見ていて、こんなに純粋な人が現実社会でどうやってうまく暮らしてるんだろうと思ったっけ。役作りだったんですねー!(再び大間違い。前半のウンジは人間だから。でも度々漠然とした不安感を口にしていたので、元々ナイーブな人なのかも。)
それにしても後を引きます。この作品。(やっと辻褄が合ったので、もう一度整理された状態で楽しみたいけどチャンスがありません)
出演者だけで決めた舞台でしたが、ソン・ドゥソプさんが一声歌い出した瞬間、間違ってなかったと思いました。ピルソクさんとか、ああいう滑らかな声がたまらない。
イ・エウンさんは正直すごい美人ではないし愛くるしくもないけど、歌声がとても可愛らしいです。なので可愛らしく見えます。そして表現力がとても豊かだと思います。演技が上手。
大学路のYes24ステージ3館で公演中。11/10 まで。インターパークグローバルに見当たらなかったので、YES24グローバルで購入しました。
英語タイトルは "Normal Like This"