住所非公開会員制でわずか4席のお店「割烹 青天霹靂」 | じきの食歴

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そんな美味なる料理やお酒の記録を食の歴史として記しておこう

ほぼ1年先まで予約で埋まっており、当日の幹事しか次回予約の取れない住所非公開・会員制の鮨屋「青天霹靂」の矢越大将が、同じ敷地内で時間をずらして割烹料理の店を始めたので月初に訪問。
その名も「割烹 青天霹靂」
まあ、そのままの名前なんだが(笑)
席数はわずか4席で、営業日数も少なく割烹は1回転のみ。
一通りの料理を出し終わったら鮨の方へ移動して鮨を握られるという、なんともはや働き者だ。
予約時間となりインターフォンで開錠してもらい店内に。
席についたら、目の前で鰹節を削っている。
鹿児島県枕崎市の本枯節とのこと。
この削りたての鰹節が本日の料理に用いられる。
先ずは、飲み放題に含まれている山崎のハイボールをいただく。
最初に出てきた料理は、雲丹の詰め物。
殻の中には、エビ、青豆、ジュレ、穂紫蘇等色々なものが入っている。
続いての椀物は、先ほどの削りたての鰹節の香りが4席の空間を包み込む。
鱧、インゲン、じゅんさい、それらが鰹節の滋味深い一番出汁と共に流れ込む。
次は、刺身を3種類。イカの上には、ゲそが添えられているのも面白い。
これらを日本酒の隆にていただく。
そして、先ほどから厨房でなにやらぐつぐつと煮立っていた一人用の土鍋が出された。
蓋をあけると、そこには角煮が。
ショウガ等を使って下茹でした豚肉をタレで煮たてたもの。
これには、新政のNo6 S-type をあわせて出してもらった。
酸味のあるしっかりした新政に、この角煮の甘辛いタレが実にあう。
次は、鰆。下には青海苔のリゾットが敷かれ、万願寺唐辛子の餡をかけて。牛蒡細切りを揚げたものを上に乗せたもの。
こちらには、飛露喜の純米大吟醸。
レンコンでエビすり身を挟んだものと、オクラの天ぷらは、塩と酢橘であっさりと。
そしてメインは、新進気鋭のお肉でしゃぶしゃぶに。
レタスと一緒にいただくのだが、これが旨い。
お食事は、のどぐろとトウモロコシの炊き込みご飯。
こちらを説明した所で、矢越大将は鮨を握りに。
代わりに給仕してくれるのは、最近はいった若者で21歳とのこと。
その後は、炊き立ての白米も出てくる。
こちらには、ご飯のお供として、鰹節、マグロの漬け、海苔の佃煮、自家製明太子、漬け卵黄が。
これを一通りいただいたあと、お代わりとして海苔と明太子を一緒にいただきたいと言うと、自分もその組み合わせお勧めですと。
最後にお代わりで、今後は明太子にワサビを添えて。
鱧の卵のお吸い物をいただいて、先ほどの新人君が〆には葛餅を目の前で練ってくれる。
色々と話をしていたら、21才という若さでカウンターに立たせてもらえることを喜んでいた。
新進気鋭グループのスタッフが優秀なのは、こういうところにも理由があるのだろう。
3万円ぐらいでたっぷりのお酒と料理を堪能。
次回、9月の再訪が楽しみである。