サトーブリアン 裏メニューの「すき焼き」 | じきの食歴

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予約の取れない焼き肉屋「サトーブリアン」に、限られた常連しか食べることが出来ないと言われる裏メニューに「すき焼き」があった。
特性のすき焼きダレにたっぷりのネギ、キノコ類、厚揚げ、春菊を入れて煮立て、野菜やキノコの旨味が出たところに、サトーブリアンのすき焼き用にカットされた和牛を入れていただくというもの。

しっかりした味付けで、これに卵液が実に合う。

肉2枚でご飯を一膳いただけるほどの旨味が蓄積されたすき焼きだった。

ここまで、過去形で書いているのは、これはすでに伝説のメニューと化しており、現在このメニューは封印されているからである。

その代わり、すき焼き風味の「すきダレ」というものがメニューに入っている。

だがこれは、タレがすき焼き風で卵液でいただくというだけのもので、この時いただいたすき焼きとは全くの別物。

野菜やキノコの旨味があってこそ、肉の味も生かされるのだが、すきダレにはそれが欠如している。

あの時の味は、もはやいただけないのである。

通常コースの一部をすき焼きにしていただく、この特別コース。

最後にいただいたのは、2016年のことであった。

Facebookにて過去の写真があがってきて思い出したのだが、果たして、またいただける機会は訪れるのだろうか。