「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」個室での特別バースデーディナー | じきの食歴

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世の中には、美味しいいもので溢れている。
そんな美味なる料理やお酒の記録を食の歴史として記しておこう

数多くのシェフ達が、彼の人柄に魅せられ心酔している。
いや、シェフだけではない、多くの食材提供者、食べ手、そして食に関わる多くの人達もそうだ。
日本のイタリアンレストランの草分けであり、美味しく安く、ボリュームのある料理で一世を風靡した「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」。
その店のオーナーシェフでもあり、日本においての「シェフ」の地位をここまで押し上げた立役者でもある「落合務」シェフ。
自分も、そんな落合シェフに心酔する一人である。
そんな落合さんのお店にて、今年は常連でないと予約の取れない本店向かいにある個室で人数も10人にしぼっての誕生日会を開催させていただいた。
当日の料理については通常より価格を高くして、シェフの息子さんである剛さんにお任せすることにした。

そして当日、時間となり会場へ着くと、何やら仮設キッチンのようなものが用意されていた。
そして、ほどなくして落合務シェフが登場。
なんと、シェフ自らライブで料理を作って出してくれるというサプライズが演出された。
このコロナ過の中、通常は地方出張の多い落合シェフがお店に立たれていることが多いというのは聞いていたが、離れた店の厨房にいらっしゃるだろうから、当日いらっしゃったらご挨拶しようというぐらいにしか考えていなかったので、これは嬉しい驚きだ。

料理は、いつもの豪華な前菜の盛り合わせに始まり、シェフ自らパスタ料理類を作られ、メイン料理では仔羊の香草グリルまで焼いていただいた。
料理を作ってる最中も、色々と話しかけてくれ、調理のポイントを色々と教えてくれたりとサービス精神も旺盛。
さらには、バースデーケーキも用意してくれ、シェフ自らケーキサーブまでしてくれた。
そして、当日参加していただいた嘉門タツオさんからもバースデーソングとミニライブをサプライズで行っていただいた。
コロナ過で応援のつもりもあっての予約だったのだが、逆に色々と尽くしていただき、本当に感謝の言葉しかない。

今回は、知り合いでの特別コースだったが、通常利用だと、ランチコースは2000円から、夜は4500円のプリフィクスコースで料理をいただける。
この価格でこのような感動を味わえる店というのは、近年にしてはまさに稀有なもの。
昔からの変化は色々とあるけれど、この店ならではの変わらぬ旨さと、何よりもシェフの人柄にほだされたスタッフ達による居心地の良さがある。
料理を楽しくいただいてもらいたい、お客様に笑顔になってもらいたい。
そういった空気感をずっと保っていられるのもひとえにシェフの求心力によるものであろう。
通常は、ご多忙なシェフは店には居ないことが多いけど、シェフの人柄と同じ空気感で、この店はいつも人を受け入れている。

と、7月に訪問した時のことを、落合シェフが今日誕生日ということで思い起こしてみた。
落合シェフ、誕生日おめでとうございます!