牛丼+カツ丼のハイブリッド丼「かつや 牛丼カツ丼」 | じきの食歴

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世の中には、美味しいいもので溢れている。
そんな美味なる料理やお酒の記録を食の歴史として記しておこう

オレンジ色の看板を一度見上げて店内に入る。
ほぼ満席だったが、一番奥の席が空いてて、そこへ案内される。
注文するものは、あらかじめ決めていた。
卓上に置かれたパウチされたメニューを指さし、「これ」といって注文する。
店員さんは、「牛丼の特!」と威勢のいい声で厨房に伝える。
先に書いておく。これ、吉野屋でのことではない。
カツ丼のチェーン店で有名な「かつや」でのお話。
令和記念として「SUPER HUNGRY SALE!!」と銘打ち、第一弾として「カレーうどんカツ丼」、第二弾として「全部のせカツ丼」という、ちょっと変わったメニュー等を出していたのだが、ついにというか、禁断の聖地に踏み込んでしまった。
そう、牛丼だ。
でも、普通の牛丼ではない。
ファイナルとして登場したのは、「牛丼カツ丼」。
そう、牛丼とカツ丼の相がけ丼である。
相がけ丼でありながら、「牛丼」と言い切ってしまうスタンスからは、牛丼御三家になんか負けてねぇぞという気概すら感じてしまう。
とまあ、そんなことを考えていたら着丼した。
まるでカレー皿のようなもの(というか、カレー皿なんだろうけど)に、牛丼の具とロースカツと紅ショウガが添えられている。
そして、その隣には、スプーンも添えられている。
これは、カレーチェーンにも挑戦する予告なのだろうか?(笑)
とりあえずカメラで数枚写真を撮っていただく。
折角スプーンが添えられているが、トンカツは箸でいただきたいので、卓上の箸を取る。
先ずは、トンカツから。
しっかりと厚みがありながらも、適切な筋切を行っているので容易に噛み切れるかつやのロースカツだ。
衣もしっかり厚みがあるので、甘目の出汁をよく吸っている。
というか、いつものより少々甘目にすら感じる。
つづいて牛丼の方へ箸を延ばす。
見た目は、松屋の牛丼の具のような感じ。食べてみると、やはり薄味で他の牛丼チェーン店よりは、出汁を感じさせる味付けで、意外と旨い。
で、ご飯。
これはまあこの値段帯なので、過度な期待はできないが、それでも柔らか目でふっくらとしたいい炊き上がりのご飯だ。
これに、つゆだくかと思われるぐらい牛丼のタレがかかっている。
箸だと少々食べにくさを感じるのだが、なるほど、それでスプーンも添えられているのか。
決して、カレー業界への宣戦布告ではなかったのだな。
牛丼部分のご飯と、カツ丼部分のご飯を食べ比べる。
それぞれ違った味がする。
それを混ぜていただいてみる。
これまた旨い。
ついでだからと、カツを牛丼の肉で巻いて食べてみる。
牛に染み込んでいた甘辛い出汁が、カツの衣に染み込んでいき、咀嚼され、口の中で混然一体となり、より複雑で官能的な味になる。
そこにご飯の炭水化物を投入。
旨くないわけがない。
さらにさらに、ちょっと多いなぁと思ってた紅ショウガをトンカツと一緒にいただいてみる。
これまた、さっぱりしていいんじゃないか。
なんだろう、このどうせキワモノだろうと思ってたのに食べたら意外と美味しかったという嬉しい裏切られ感は。
今回は、850円(税別)の特盛でロースカツが2枚乗ったものを頼んだが、結構ボリュームもあるので、普通サイズ690円(税別)のでも十分だったかもしれない。
こちら、10月11日から約1ヶ月間の期間限定として提供される予定らしい。

 

 

かつや 北千住西口店 かつ丼・かつ重 / 北千住駅牛田駅千住大橋駅
夜総合点★★★☆☆ 3.5