シェ・イノ×肉山 | じきの食歴

じきの食歴

世の中には、美味しいいもので溢れている。
そんな美味なる料理やお酒の記録を食の歴史として記しておこう

一瞬たりとも気を抜かない、そういう気合が料理から感じられた。
肉山店主光山さん手配のジビエとシェ・イノの古賀シェフの相互作用は、嬉しいことに自分の期待を遥かに上回るものだった。
今回の気迫の理由は、このジビエ以外にもある。シェ・イノを57名で貸切にしたというのと、その参加者のそうそうたる顔ぶれも、シェフとお店に良い緊張感を与えていたのは間違いないだろう。


黒トリュフのピューレをかけた温度玉子は、もう間違いない組み合わせ。
山シギ、雉、小綬鶏のパテは、それぞれの肉の性質に合わせて調合されるハーブ等の調味料が調整されており複雑な表情を見せるものの、余韻にはしっかりと肉の旨みが押し寄せてきて野味あふれる一品となっていた。
短角牛のタルタルは、お代わりを途中でボウルに入れて持ってきてくれたのだが、ボウルそのまま奪い取ってしまいたかったほど。
蝦夷鹿のコンソメは、骨をしっかり煮込んでスープをとったりと、数日かけて作成したものだとか。琥珀色のスープからは、濃厚な香りが漂い力強い旨みを感じた。
あと、スペシャリテの仔羊のマリアカラスは、相変わらず完成度が高い。中央のフォアグラがまたイイ仕事してるんですよね。
また料理も素晴らしかったが、マリアージュで出されたワインも良かった。それは、予定していた本数よりも多くワインが出てしまったということからも伺い知れる。
それほど見事にマッチしていたのだ。
光山さん、柏原さん、KeikoSpiceさん、素敵な会の開催ありがとうございました。

2月某日、肉山さん手配のジビエをシェ・イノを貸切で堪能する会にて

■料理とワイン
フランス産ホワイトアスパラガスの冷製、オシェートラキャヴィア添え
黒トリュフのピューレをかけた温度玉子
短角牛のタルタルステーキ
蝦夷鹿のコンソメ
山シギのパテ、雉&小綬鶏のパテ、冷製雉のシュプレームの取合せ
仔羊のパイ包み焼き”マリア・カラス風”
野鴨のロースト、サンチュベール風
金柑のコンポート、シャルトリューズ風味のレモンのグラニテ添え
コーヒー

 

Lenoble,Cuvee Intence,Brut N.V.
Santenay,Les Coteux Sous La Roche 1er cru 2009 Domaine Olivier
Volnay 2010 Dominique Lafon
Chateau La Gomerie 1999