※これは私の主観で書いているため、自分には当てはまらない/そんなんじゃないよ。という方ももちろんいらっしゃると思います。そんな方は「あぁこういう考えをしてる人もいるんだな」程度に読んで頂けたら幸いです。



ODという言葉を聞いたことがある方はどれ位いらっしゃるでしょうか?
精神的な病を抱えていたり、持病があって薬を飲んでいる方は、聞いたことがある方が多いのではないかと思います。

ODとは薬の過剰摂取のことをいいます。
過剰と書きましたが、1錠でも決められた量より多く飲めば、それはODに当たると私は考えています。

ODと自傷行為は同じものだと言う人もいます。

しかし私は自傷行為とODが同じものだとは思っていません。
ただ、とても似ていて自傷行為と隣り合わせなものだと考えています。

多くの場合ODは、自傷行為と同じくだんだんと感覚が麻痺していきます。
最初はプラス1錠飲んでしまうのが怖かった。
でも次は2錠、3錠と…中には何十錠と飲んでしまう方もいます。

私のとてもかけがえのない大事な人は腎臓を痛めるまでのODをして、人工透析の一歩手前まで行きました。

また、2錠多く飲んだ。そのたった2錠で亡くなったという話も身近で聞きました。

自傷行為もそうですが、命に関わる危険な行為に間違いはありません。

それではどうしてそんなことをするのか。疑問に思われた方もいらっしゃるでしょう。



ODをする理由。

それは人によって本当にさまざまだと思います。

たとえば、死にたい、現実という世界から少しだけ休憩したい、薬が効かないなど…

過去の私もODを繰り返していました。私の場合は「現実逃避したい。その結果死んでもいい」と真剣に思っていました。

もちろん、全ての人に当てはまる理由ではないと思いますが、このような思いからODを始めた人もいるかもしれません。



ODをしている人の周りの人へ伝えたいことがあります。

「ODをなんとかやめさせたい。やめさせなきゃ」と思われていらっしゃる方にこそ、とっていただきたい行動があります。

それは、「否定しない」「静かに話を聞く」ということです。

ODをしている方が悩みをうちあけてきてくれた時は、「そうなんだね」「しんどいね」など、優しく話を受け止めてあげて欲しいです。それが一番の心の薬になり、結果的にODの回数が減ることも多々あると私は思っています。

話を聞いていて、「こうしたら?」などの提案をしたくなることもとてもあると思います。私も苦しんでいる方々のお話を聞く度に、何か出来ることはないだろうかという歯がゆい気持ちにかられます。でも、そこをぐっと堪えて聞いてあげて欲しいです。

どうしても言いたいと思ったその時は、一言「私が話を聞いてて思ったことを言ってもいい?」と前置きして欲しいです。その前置きがあるだけで、その言葉を受けとめる準備が出来ます。

私は、1番仲の良かった友達に「ODをしてるんだ。」と打ち明けた時、「二度としないで」と必死に言われ、その次の日から「ODもうしてないよね?」と確認される日々が続きました。

友達の気持ちも痛いほど分かるけれど、その言動で疲れてしまった私はODと自傷行為の回数が逆に増えてしまいました。その友達は呆れて離れて行ってしまい、「打ち明けるんじゃなかった」ととても後悔しました。

危険性を分かっていながら否定をしないのは大変なことだと思います。
しかしODを減らすのに一番効果的なものは、否定ではなく傾聴です。私はそう信じています。



話を受けとめる以外にもODを防ぐ方法として、「一包化」というものがあります。
一包化とは、一回に飲む分の薬をまとめて朝食分・夕食分などとひと袋ずつにする方法です。

これはOD予防に対して非常に効果的な手段のひとつです。

薬をシート(ヒート)からプチプチ出している時の感触が楽しいという方もいますし、私の場合は何錠か分からないけどとりあえずあるだけ飲んでしまえという感覚で後先考えず飲んでしまっていました。

しかしひと袋になってしまっているとそのプチプチ感もないし、これをまとめて飲んだら確実に薬が足りなくなるというのが目に見えてわかります。それと不思議なことに、あんなにキラキラ輝いて見えた薬がなんでもないただの錠剤やカプセルになりさがり、ODする気が失せる可能性は大いにあります。

また頓服のみ処方されている方の場合も、1錠ずつ一包化してもらうことをおすすめします。



また、私の場合ですが、一包化になる前は「自分が苦しい時やしんどい時はこれぐらい飲んでいいだろう」など、自分が自分の主治医になっているような気分で飲む量を勝手に変えていました。その結果薬が正しく作用せず、体調を崩しまくっていました。

しかし、一包化になることで、薬を自分の意志でいじれなくなってしまって、そこから薬に対しての執着がとても減りました。
このように、一包化はODに対してだけでなく、体調管理の面でもとても役立ちます。

一包化は主治医に頼めば直ぐに薬局に指示を出してもらえます。



あとは多くの逃げ道を作ることも大切だと思います。私が行なっているLINE相談窓口を始め、スクールカウンセラーや保健室の先生、また訪問看護、話をしっかりと聞いてくれるカウンセラーなどが代表的です。

カウンセラーは自費診療のところがほとんどですが、探しまくれば中には保険適用でしている所もあり、そこでなら自立支援医療制度が使えます。


これらの相談先が、すべてODをしている当事者の声しか聴かないわけではありません。

少なくとも私のLINE相談窓口は、ODしている当事者からの相談だけでなく、「大切なひとがODしている。どうしたらいいか」などの相談も受け付けています。また、自立支援医療制度の使えるカウンセラーを探すお手伝いもしています。



※自立支援医療制度は診察代と薬代にかかる費用のほとんどを負担してくれる制度です。詳しくは下記サイトなどを見てみて下さい

厚生労働省の自立支援医療制度についてのページ

自立支援医療制度をわかりやすく説明しているサイト(参考までに)





最後に、この記事はテンションを上げるためにODをしている方の事は除外して書かせていただきました。

そのような方も、「薬地獄にハマってしまっているけれど本当に抜け出したい」
そう思った時に連絡を下されば幸いです。

その時は精いっぱいのサポートをさせていただきたいと思います。



とてつもない薬マニアでODを繰り返すことでしか生きていけないと思っていた私ですが、今ではODをしたいとは全く思いません。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
一人でも多くの人が、ODをしなくても生きられるように、祈りを込めて。

虹の架け橋HP

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