前に論じた通り、グローバリストはTPP,TTIP、日欧EPAという三本柱で、超国家的な巨大貿易圏を構築する予定でした。しかし、英国のEU離脱、米国のトランプ誕生によるTPP頓挫、EU圏で始まりつつある脱グローバリズムの流れ、などなど、思い通りにならなくなってきたのが現状です。
TTIPは環大西洋のTPPみたいなモノで、太平洋はTPP、ユーラシアは日欧EPA、大西洋はTTIPということで、主要国のほぼすべてを包括する貿易圏となります。
環大西洋貿易・投資パートナーシップ協定
http://eumag.jp/feature/b0516/
交渉の背景とTTIPが目指すもの
欧州連合(EU)と米国の間では、現在、「環大西洋貿易・投資パートナーシップ(Transatlantic Trade and Investment Partnership=TTIP、ティーティップとも呼ばれる)」協定の交渉が急ピッチで進んでいる。日・EU間の自由貿易協定(FTA/経済連携協定〈EPA〉)や環太平洋パートナーシップ(TPP)協定と並び、日米欧の三極がそれぞれ締結を目指す3つのメガ自由貿易協定の一つとも表されているTTIPは、貿易、投資、雇用を増やすため、EU・米間で非関税障壁の削減や規制の改善などを目指すもの。年内合意を視野に入れるTTIPについて、パート1では、交渉の背景とその概要を紹介する。
しかしながら、究極のグローバリスト・シンゾウアベでも、TTIPに関与することは出来ませんので、TPPが怪しくなったが故、日欧EPAを加速させると宣言しました。RCEPはTPPと不可分ですから、TPPなしでは憂慮する必要はないでしょう。
安倍晋三首相、日欧EPA「本年中の大枠合意目指し精力的に交渉」
http://www.sankei.com/politics/news/161209/plt1612090019-n1.html
安倍晋三首相は9日午前の参院環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)特別委員会で、欧州連合(EU)と交渉中の経済連携協定(EPA)について「本年中の大枠合意の実現を目指して精力的に交渉を進める」と述べ、意欲を示した。「TPP同様、攻めるべきは攻め、守るべきは守り、国益の観点から最善の結果を追及する」とも述べた。
『 愚図め・・・! 』
長官殿が仰るように、安倍の貿易協定の理念と、トランプが目指す新貿易ルールは、完全に水と油の関係にあります。従って、安倍政権であるうちは、日米の貿易交渉は対立する可能性すらあると思ってます。
日米が過剰なグローバリズムの歯止めとなる、新貿易ルール策定の主役として足並みを揃えるには、安倍政権を叩き潰すほかありません。脱グローバリズムをブログテーマにする私としては、キチガイじみたグローバリストであるシンゾウ・アベは容認できる存在ではないのです。
PS.
宍戸名誉教授が逝去されたとのことで、ご冥福をお祈りいたします。
本当に経世済民のために尽くされたと思ってます。
【 宍戸駿太郎】歴史の教訓を想え
http://www.mitsuhashitakaaki.net/category/shishido/
最後に11月13日の内閣府の消費増税のヒアリングで説明した社
会保障のシミュレーション結果を掲げ、成長促進策: 特に国土強靭化などの公共投資・ その他の成長促進と財政余剰が社会保険財政に与えるプラス効果を かかげて読者の参考に供したいとおもいます。
Vladimir Ashkenazy
『 Chopin Nocturne No. 20 』