千葉は、挨拶をして、学校を後にするらしい。
みんなと握手しながら、一言ずつ交わしていく。
ぼくの番だ、痛みに耐えながら足を踏ん張って立ち上がった。
立ち上がったと思ったのはぼくだけで、
床をかすめた足はガクッと支えることなく、
そのまま机をなぎ倒し床に倒れた。
視界の千葉がなにか叫んでいる。
音のない世界、
体中の血液がお腹の周りで大渋滞している。
ズキンズキンと音がする。
それ以外の音は聞こえなくなった。
『千葉…ごめん』
言葉になっただろうか…
そしてぼくは意識を手放した。