秘密だよ? 9

僕のカバンのポケットには秘密がある
大切な僕の恋心

放課後、各教室からはそれぞれのクラスの合唱練習。

一斉にいろんな曲の音が混じり合い、不協和音が響き渡る。

異常に耳を鍛えているぼくにとって、

この状況は非常にしんどい。ま、そんなこと、人には言ったりしないけど。

クラス練習が終わると、皆、部活動に散って行った。

「千葉ちょっとやってくか?」

おれは楽譜見せて笑顔を作った。

「のせっち、部活は?」

「一週間部活停止ペナリティ喰らったから。」

「何やったの?」

「一昨日、部活サボった嘘がバレたんだよ。」

「え?それってあたしのせい?」

「そぉ、お前のせい…なんつ…あ、おい泣くか?そこ」

「だって、あたしが無理言ったから~。」

予想外に千葉に泣かれて、自分の言動を反省した。

「いや、別に、お前のせいじゃないよ。俺と顧問の問題だから。

  で?やるの?やらんの?」

「うん!やりたい!あたし気になってるとこあって、あ、でも、

もう音楽室は3年生が使うから使えないよ、う~~ん…

あ!うち来ない?ピアノあるから!」

「え?千葉んち?いやいや不味くないか?」

「ええ?いいよいいよ、リビングだから母親いるけど別にいいよね?」


「あ、ああそうだよね。」

やべ、一瞬千葉の部屋入ること想像しちった~

だよな、どこんちもピアノはリビングとかにあるよな。

千葉がニコニコと笑顔でこ首をかしげて俺の返事を待つ。

「うん、行くか。」

行きますよ。そりゃ行くに決まってるでしょ~


To be next !