秘密だよ? 4
僕のカバンのポケットには秘密がある。
大切な僕の恋心
みんながパス試練をしているとき、ぼくは一人校庭を走っていた。
昨日部活サボって、ピアノなんか弾いていたことがバレたからだ。
「用事があって部活を休みます。」
と、顧問の佐伯Tには言ったのだが、ピアノを弾くためとは言わなかった。
なんとなく、ぼくの中で、練習とかあまりしないのにできる。
そんなところを演じていたので、練習とかで部活を休むというのは、
恥である。そんな気がするのだ。
今日部活前に、佐伯Tに呼び出されて、
「そういうところが、お前の中途半端なダメなところだ。」
と言われて、
「頭を冷やせ。」
と、校庭10周を命じられた。
佐伯Tは言った。
『別にピアノの練習をしていたのが悪いわけじゃない。
やるなら、ちゃんとやれ、
隠れてコソコソしていい結果が出るわけがないだろう。』
佐伯Tの言うとおりだ。
いつだってどっちつかず、部活のレギュラーも取りたいし、
ピアノで伴奏賞も取りたい。
何より千葉の気が引きたい。
10周のランニングのうちに、
少しずつ、考えがまとまってきた。
合唱コンクールまであと一週間。
今は、伴奏を優先させよう。最善を尽くす。
クラスのために、そして千葉のために。
何より、中途半端な僕のために。
「佐伯先生。」
「おお、能勢。どうした?結論は出たか?」
To be next!
僕のカバンのポケットには秘密がある。
大切な僕の恋心
みんながパス試練をしているとき、ぼくは一人校庭を走っていた。
昨日部活サボって、ピアノなんか弾いていたことがバレたからだ。
「用事があって部活を休みます。」
と、顧問の佐伯Tには言ったのだが、ピアノを弾くためとは言わなかった。
なんとなく、ぼくの中で、練習とかあまりしないのにできる。
そんなところを演じていたので、練習とかで部活を休むというのは、
恥である。そんな気がするのだ。
今日部活前に、佐伯Tに呼び出されて、
「そういうところが、お前の中途半端なダメなところだ。」
と言われて、
「頭を冷やせ。」
と、校庭10周を命じられた。
佐伯Tは言った。
『別にピアノの練習をしていたのが悪いわけじゃない。
やるなら、ちゃんとやれ、
隠れてコソコソしていい結果が出るわけがないだろう。』
佐伯Tの言うとおりだ。
いつだってどっちつかず、部活のレギュラーも取りたいし、
ピアノで伴奏賞も取りたい。
何より千葉の気が引きたい。
10周のランニングのうちに、
少しずつ、考えがまとまってきた。
合唱コンクールまであと一週間。
今は、伴奏を優先させよう。最善を尽くす。
クラスのために、そして千葉のために。
何より、中途半端な僕のために。
「佐伯先生。」
「おお、能勢。どうした?結論は出たか?」
To be next!