帰る場所
カチャッ
起こさないようにそうっと帰る部屋。
はやくはやく
化粧を落とす作業ももどかしい、

はやくはやく
シャワ-めんどうでも浴びなきゃ
髪はいいか
あなたの眠るベッドに
滑り込む
ふふふ~
この瞬間が一番好き。
「んっ、何時だよ。、、」
「2時半かなあ。」
「ったく、危ないだろ女の子がそんな時間まで飲んで。」
小言さえも心地いい。
「抱いて、、、」
「酔っ払い。」
「酔っ払いは嫌い?」
「好き。」
あなた唇ペロンとなめる。
「猫みたいだな。」
「猫だったらどうする?」
「猫でもきっと好きになるさ。」
「よかった。」
あなたの胸にオデコ擦って
「にゃあ」と啼く。
猫は家に懐くというけれど
私は此処が好き。
あなたの生きている音が聞こえる
広くて温かい
あなたの胸。
ここがあたしの帰る場所。