俺は巷では「呪いのペンダント」って呼ばれている。その理由は単純だ。俺の持ち主だった人間が次々と亡くなったからだ。
もちろんこれは俺の仕業。実は俺はもともと幸せをもたらすペンダントだった。
初めは自分の使命を守り、持ち主を幸せにしたものだ。
しかし俺はだんだん歪んでいった。持ち主の態度に失望し怒りを感じたからだ。持ち主も初めは俺を大事にする。しかしいざ幸せの効果が出ると俺を粗末に扱い、存在を忘れ、そして今の幸福を自分の力と勘違いするようになる。
何度持ち主が変わっても同じ結果だった。俺の怒りは増幅し、いつしか持ち主を幸せにすることを忘れ、いつしか呪い殺す存在へなっていった。
今回新しい持ち主に変わったときももう持ち主には何も期待しない。ただ呪い殺すことを考えていた。
しかし今回の持ち主はいつもとは異なった。持ち主自身が呪い殺されることを望んでいたのだ。何もかも嫌になり死にたがっていたところ俺の噂を聞いて持ち主になった経緯がある。
俺は迷った。呪い殺すのは簡単だ。だが、しかしこのまま持ち主を呪って想いを成し遂げて死なれるのは癪である。俺は様子を見ることにした。
持ち主は呪いを受けようと俺を肌身話さず大事に持ち歩き、ある時持ち主は俺に呪い殺してくれと頼んできた。
しかし俺には呪い殺す意思はない。
皮肉にも俺は呪い殺されたい相手から大事にされた。
しばらくこんな生活が続いた。そんな中俺を大切にする持ち主のことを憐れに思うようになった。望みが死ぬこと。しかもその望みすら叶わないでいる。
この持ち主が救われることはないだろうか。
俺が呪い殺すのは簡単である。しかし本当にそれでいいのか。また自分を大事にした相手を殺していいのか。
かつての俺なら幸福に与える力があった。しかし長年の持ち主に対する怒りでその力を失っていた。
俺は殺すことも助けることもできない。ただ持ち主を眺めることしかできなかった。
さらに月日が流れた。あるとき持ち主はこう話しかけてきた。
「今まであなたに呪い殺されることを望んでた。だから実現できない日々が続いて苦しかった。
だけどあなたに呪い殺されることを望んでいたから自殺をやめ今まで生きてこれた。
これからは自ら生きていこうと思う。私を生かしてくれてありがとう。」
俺はこの時感じた。
人は支えさえあれば自力で立ち直る力がある。昔幸せをもたらしていたがそれは必要なかった。不必要なことをして人を堕落させ、堕落した人々を殺してしまった。俺が余計なことをしなくても人間はきっと幸福になれる力を備えているはずなのだと。
すべてを理解した俺は自分自身に呪いをかけた。
次生まれるときは多くの人の支えになれることを望みつつ、呪いのペンダントは壊れた。
もちろんこれは俺の仕業。実は俺はもともと幸せをもたらすペンダントだった。
初めは自分の使命を守り、持ち主を幸せにしたものだ。
しかし俺はだんだん歪んでいった。持ち主の態度に失望し怒りを感じたからだ。持ち主も初めは俺を大事にする。しかしいざ幸せの効果が出ると俺を粗末に扱い、存在を忘れ、そして今の幸福を自分の力と勘違いするようになる。
何度持ち主が変わっても同じ結果だった。俺の怒りは増幅し、いつしか持ち主を幸せにすることを忘れ、いつしか呪い殺す存在へなっていった。
今回新しい持ち主に変わったときももう持ち主には何も期待しない。ただ呪い殺すことを考えていた。
しかし今回の持ち主はいつもとは異なった。持ち主自身が呪い殺されることを望んでいたのだ。何もかも嫌になり死にたがっていたところ俺の噂を聞いて持ち主になった経緯がある。
俺は迷った。呪い殺すのは簡単だ。だが、しかしこのまま持ち主を呪って想いを成し遂げて死なれるのは癪である。俺は様子を見ることにした。
持ち主は呪いを受けようと俺を肌身話さず大事に持ち歩き、ある時持ち主は俺に呪い殺してくれと頼んできた。
しかし俺には呪い殺す意思はない。
皮肉にも俺は呪い殺されたい相手から大事にされた。
しばらくこんな生活が続いた。そんな中俺を大切にする持ち主のことを憐れに思うようになった。望みが死ぬこと。しかもその望みすら叶わないでいる。
この持ち主が救われることはないだろうか。
俺が呪い殺すのは簡単である。しかし本当にそれでいいのか。また自分を大事にした相手を殺していいのか。
かつての俺なら幸福に与える力があった。しかし長年の持ち主に対する怒りでその力を失っていた。
俺は殺すことも助けることもできない。ただ持ち主を眺めることしかできなかった。
さらに月日が流れた。あるとき持ち主はこう話しかけてきた。
「今まであなたに呪い殺されることを望んでた。だから実現できない日々が続いて苦しかった。
だけどあなたに呪い殺されることを望んでいたから自殺をやめ今まで生きてこれた。
これからは自ら生きていこうと思う。私を生かしてくれてありがとう。」
俺はこの時感じた。
人は支えさえあれば自力で立ち直る力がある。昔幸せをもたらしていたがそれは必要なかった。不必要なことをして人を堕落させ、堕落した人々を殺してしまった。俺が余計なことをしなくても人間はきっと幸福になれる力を備えているはずなのだと。
すべてを理解した俺は自分自身に呪いをかけた。
次生まれるときは多くの人の支えになれることを望みつつ、呪いのペンダントは壊れた。