「早速なんですけど、事件の真相ってなんだと思っているのですか。」
葉月は尋ねると、その友人は答えた。
「彼女から聞いたんですが、あのアクセサリーには核物質に汚染された鉄が使われてるんです。」
葉月は想定外の答えに驚いたが、疑問点をぶつけた。
「確かに核物質は放射能を発し、人体に悪影響を与えます。ただそれは理論上の話で何百キロ、何トンがないと被害を与えると思えないのですが…」
「だから本気で殺害する気はなかったと思います。ただ彼女は被害者の亡くなる前にアクセサリーが核物質に汚染されていたことを伝えたそうです。」
「それなら核物質の健康被害を不安に思うあまり精神的に病んでしまって病気になったとは考えられませんか。」
葉月は頭を抱えた。辻褄は合ってるような気がするが、イマイチ納得できずにいた。とりあえず質問を続けた。
「家族の死はどう考えるんですか。」
「それも家族もアクセサリーの核物質について怯えたか、または家族の死を苦痛に思うあまり亡くなったのだと思います。」
「科学的にも人を想うがあまり病気を自分のことのように考え発病することはあり得ます。これが私の考えた事件の真相です。」
しばらく二人の間では沈黙が続いた。
葉月が何かを話す前に友人はこう付け加えた。
「実は私もすごく自信があるわけではありません。ただこれが真相でないと本当に呪いってことになると思います。」
呪いはあったのか、なかったのか確かめる術は存在しない。