ついに追いつめた。警察は殺人や強盗の容疑で指名手配されたものの、警察を翻弄し、逃げている伝説の逃走魔の容疑者村尾昌次氏が山奥の隠れ家に身を潜めているという情報をつかんだ。
身柄を確保するためにそこに突入した。が、捜査員は信じられないものを目にした。そこには死体がバラバラの状態で発見されたのだ。
死体は頭部と右腕以外の部分がバラバラにされた状態で発見された。頭部と右腕は何故か発見されなかった。
警察は現場の異常さから慎重に捜査を進めたが、部屋に残っている指紋がかつて採取した村尾容疑者の指紋と一致、さらに死体の左腕の指紋とも一致しているのを調べあげた。
これにより警察は凶悪犯死亡と発表しテレビ、新聞は連日このニュースをとりあげた。
> しかし捜査にあたった捜査一課のベテラン柏原克雄氏はこの現場に不審感を持ち続けていた。
通常死体を損壊する場合は強い怨恨や死体そのものを隠すために行うのだが、この事件はその両方に当てはまらない。この犯人の意図がよくわからなかった。しかしその不審さを乗り越えるアイデアもなかった。

そんな折、柏原氏が調書を読んでいると村尾容疑者のみの指紋しか発見されていないことに気付いた。
発見された隠れ家は登山客用のもので、しばしば利用されていた。
では何故観光客の指紋が発見されなかっただろうか!?
柏原は部下にこう言った。
「恐ろしいが、矛盾点を解消できる仮説がある。俺達は騙されていたのかもしれない。」