前回までマルチエフェクターで自宅で作った音をスタジオで再現するには、

 

「アンプのINPUT挿し(前部から)ではなく

Return挿し(後部から)をした方が、

アンプのイコライザーに左右されずに良い」

 

と書きました。

 

しかしながら、アンプのReturn挿しには大きな問題があるのです。

 

それは、現場によっては

 

アンプのReturn挿しは物理的に狭すぎて出来ない!

 

事があるのです。

 

どういう事かと言いますと、アンプのReturn挿しをするにはアンプの後ろに入り込み操作する必要があります。

 

しかし、ライブ会場によっては、ステージにアンプが積み上げられており、アンプのヘッドが動かせない事があるのです。

 

その場合、アンプのReturn挿しで音を作っていた場合、意気揚々とライブ会場に向かったとしても、ステージを見た瞬間青ざめてしまいます。アンプが動かせないとなると前部のINPUT挿ししかできないため、INPUT挿しをしてイコライザーを全て「5」など適当に調整すると全く音が異なり、「もう〜今日は無理だぁ〜」など精神的にゲンナリしてしまいます。

 

そういった場合、どうすれば良いでしょう。

 

その場合、アンプのINPUT挿しで緊急の対処方法があります。それは、

 

「アンプのイコライザーを全て「0」にしてINPUT挿しする」です。

 

マーシャルだど若干クセが残りますが、ジャズコーラスの場合ですと、全てのイコライザーを「0」にしてINPUT挿しした場合、Return挿しの音に近づける事ができます(※空間系及びBRIスイッチなどは全てOFFが前提)。

 

 

逆に会場によってはイコライザーのMIDを1〜2ぐらに設定すると少し中音域があがり、音抜けがよくなるケースがあります(写真)。考え方としては、アンプのヘッドは、マルチエフェクターの後ろにブースターを置いただけと思えば良いのです。

 

小さなライブハウスですと意外にアンプを動かせずReturn挿しが物理的に不可能なケースが多々あります。そんな時は「イコライザーゼロINPUT」を一度試してみていただければと思います。

 

といいながら、ライブハウスに事前にアンプ事情を確認しておけば当日「INPUT挿し?Rerurn挿し?」など悩まなくて済みますので、事前に問い合わせておく事をお薦めします。