黒岩社長が、「いや、ゆうべは飲みすぎて今日は二日酔いだわ!!! ところで、山さんとの話はどうじゃった?」
耕一「はい、ご馳走になりまして有難うございます。話の内容は大まかに伺いました。」
黒岩「どうよ?暫く、広島にきんしゃい。ここは日本の中心じゃおもうちょる。それは、ここ、広島が第二次世界大戦を終わらせた場所じゃ。わしは、誇りにおもうちょる。」
「これまでのことはともかく、わしらと一緒に仕事してみんしゃい・・・」
耕一「はァ・・・今日は、一旦帰って改めて連絡致します。」
黒岩「おう、そうじゃな。ところで、何時に帰るん?予定無いなら、これから来客があるけん、ちょっと挨拶していきんしゃい。」
とそこへ、「ごめんください・・・」と入り口から声がした。黒岩氏が出て行って、「おう、待っちょたよ」と客人を応接に通した。黒岩氏と山崎氏が応対し、暫くして耕一が呼ばれた。
黒岩「太田先生、彼がエイペックスジャパンの社長じゃった、中澤氏じゃ。これからもよろしく頼むわ・・・」
太田「ああ、山崎さんからもお話には聞いていました。私は、監査法人の会計士をしております。」といって名刺を渡された。「トーマツ監査法人」の代表社員(=役員)であった。
耕一「はじめまして。あいにく今は、名刺を持っていませんので失礼します。中澤耕一と申します。」
太田「黒岩社長、いい人材をお持ちですね。人脈が広いから・・・うらやましいですな。これで、沖縄のほうにも人が回せますね。」
山崎「そうですね。具体的にはまだ決めていないのですが、これから人の見直しをしますよ。」
黒岩「貞次郎も、わがままばっかりいっちょって、ちーともわかっとりゃせんわ。誰のおかげで、今の社長の席にすわちょーおもっとやら・・」
「あいつは、いつでも社長から下ろせるけんの。資金提供は、この相互企画の黒岩じゃからな・・・」
太田「そうですね。それはそうと、監査報告書に関して今のままでは、当方は承認できないんですわ。」
黒岩「ああ、山さんからきいちょる。どうしたらよかかのう?」
山崎「少なからず、売上が確保出来なければ、固定費の削減は必至でしょうね。先ずは、社長の報酬を一部カットして、契約社員を手放すしかないでしょう?」
太田「しかし、それだけでは頂いている明細のこの部分は、きれいにならないんですよ。昨年末に半田社長に流れた一時貸付金を1ヶ月以内に、戻さないと説明がつかないんですが・・・」
黒岩「いくらじゃった?」
山崎「4,000万円弱です。」
黒岩「何をしとったんじゃ、あいつは?」
山崎「さあ、良くわからないですが、私が沖縄に入ったのは今年の1月でしたから、その時点でもう資金は動いてましたよ。」
太田「まあ、内容の真実は別として帳簿上をきれいにしないと、難しいですよ。」
黒岩「わかった。じゃが、どうしたらええかのう?わしが、貞次郎個人に貸付でも起こすか?その金をあてるようにするか?」
山崎「その話は、本人にもしたんですが、返事がうやむやなんです。何に使ったかもハッキリしないし、こちら側の提案も直に受け入れたくないみたいで・・・」
黒岩「ふざけちょるのー、しかし、まだわしゃ騒がないから、何とか山さんと太田先生で筋書きをまとめてくれんかの?」
太田「そうですね。山崎さん、今度いつ沖縄に入ります?」
山崎「明日です。先生は?」
太田「私は、今月は日程が合わないから・・・来月の10日前にはいけるようにしますよ。」
黒岩「ほじゃ、そういうことで。今日は、わざわざすまんかったのう・・・」
太田「いえいえ、今度は東京でまた会いましょう。失礼します。」
ようやく、打合せが終わった。