本を読んでいて興味深いフレーズを目にした。
「幸福は自分だけが感じ、不幸は自分に関わる他者にまで影響を及ぼす」
個人的には幸福は自分だけが感じるものでないと思うが他者への波及効果は
極端に身近な人でもない限り影響は大きくない。一方不幸は、他者への影響が大きい。
ということは意外と見落とされがちだ。
もっともな例が「自殺」だろう。人生に絶望し、生きる意味がないと感じ自死を選ぶ人は
「自分の人生だし、自分で選んだことだから」と内なる思考が強くなる。
が、しかしその後長年に渡り苦しむことになるのは、自死した人の関係者(特に親族)だ。
「死んだらその後のことなんて関係ない」と思うかもしれない。ただそれは大きな思い違いだ。
自分自身が、他者を苦しめる最も大きな要因になる。これはある意味他殺と同じくらい酷い行いだ。
確かに人生はその人のものでしかない。ただし自身が他者に与える影響を考える責任も持つべきだろう。
このような考えは、結婚して相手は相手の家族との関わりが強くなったからかもしれない。
自分自身の人生だが、自分だけのものではない。使い古された表現だが、その重みに考えさせられる。