丈夫深夜赌气出走 妻子穿睡衣追赶遭无业男强杀


<前回までのあらすじ>

湖北省のある都市で起こった事件。

ある日の朝。某高校の学区内に住む老人がいつものように近所の鯉に餌をやりに外出すると、鯉が住む池のある公園脇の排水溝に女性の遺体が浮いているのを発見。すぐさま警察に通報した。遺体はナイフで3ヶ所刺されており、胸の刺し傷が致命傷となっていた。そしてさらに、強姦された形跡もあった。警察は殺人事件として捜査を開始。するとすぐに容疑者が浮かび上がった。警察の聞き込みにより、地元のタクシードライバーとトラック運転手の二人が死亡推定時刻に現場付近に赤いオートバイが止まっていたと証言したのだ。警察は赤いオートバイの持ち主を割り出して任意で連行。持ち主である無職で20代の男はあっさりと犯行を認めた。

供述によると、事件の真相はこうだ。

殺害された女性は母親。この町で高校生の娘と二人暮らし。家は賃貸アパート。受験戦争が極端に激しい現代中国ではよくあることだが、中学や高校からいい学校へ通わせるために、農村の家庭でも都市部の学校を受験させる。合格すれば、子供は寮に入ったり、もしくはこの家庭のように父親は地元で仕事を続けて、母子だけで学校の近くに賃貸住宅を借りて二人生活をする。この日、父親が妻と娘の様子を見に都市部を訪れていた。この夜、父親と娘が些細なことでけんか。父親は怒って家を飛び出した。それを後から追いかけた母親はすでにパジャマ姿だったが、とにかく慌てて追いかけたため、そのままの姿で飛び出した。路上で夫に追いつき、もう時間も遅いから今日は泊っていくように説得した妻。だが、夫は機嫌が悪く、今日はもタクシーを拾って農村の自宅に戻ると言い張って聞かなかった。結局、夫はその通りタクシーを拾った。妻はパジャマ姿のまま、娘の待つ自宅へ戻っていた。

その時だった。


<続き>

無職で夜な夜な町をオートバイで徘徊していた容疑者は、誰もいない暗い夜道でパジャマ姿で歩く女性を発見。最初は現金を盗もうと襲いかかった。だが、パジャマ姿の女性は携帯しかもっていなかったため、強盗は失敗。しかし、パジャマ一枚で抵抗したため、女性の服装ははだけた状態。それに性的興奮を覚えた容疑者は、今度は強姦魔と化した。抵抗する女性を抑えつけて事を済ますと、男は冷静になった。やばい。このままではばれてしまう。とっさの判断で身に着けていた果物ナイフで女を刺した。1度、2度。それでも死なないので、次に女の胸を刺した。それでやっと女は息絶えた。慌てて現場から自宅へ戻った男。だが、やがて警察が自宅にやってきて逮捕された。容疑者の母親は、まさか自分の息子が殺人犯だろうとは夢にも思わず、殺人を犯した息子が警察に連行されるまでの数日間を自宅でいつも通り過ごしていた。

犯人が捕まった時、夫は「私があの時、家を出てタクシーで帰るなどといわなければ…」と絶句したという。

中国人は「反日」なのか: 中国在住日本人が見た市井の人びと/コモンズ

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