大分県の山間部にある小さな駅。来年にも無人駅になると言われている。
「ところで駅員さん、駅長室にかかってるこの銀色のメダルは何なんだ?」
「いや、ちょっとしたお守りみたいなもんさ」
「おい、ちょっと待てよ。これ、本物の銀じゃねえか!」
「そんな目で見るなよ。昔、あるスポーツの大会でもらったのさ。そう、俺はアジア大会に出たんだ」
「アジア大会? 冗談よしてくれ。あれは選びぬかれたスポーツエリートだけが出られる大会だろうが。
お前みたいに一日中こんな寂れた駅の番してる奴がどうやってアジア大会に出るんだ?」
「それもそうだよな、ハハハ。」
「わははは」
 しかし、遠い九重連山を見る駅員の瞳には、ある一日の光景が焼きついていた。
ありあまる資金で高級ホテルに泊り、薄ら笑いを浮かべながら会場に現れる朝鮮人の球団。
彼らのほとんどが一年で一億ウォン以上を稼ぐプロの選手だという。
若い大和民族達は燃えた。そして、全力で立ち向かい、ぎりぎりの勝利を掴みとったのだ。
たいていの人間がアジア大会なんてものに興味がないこの国では、誰も彼らを賞賛しなかった。
しかし、胸の奥で今も燃え続ける小さな誇りとともに、今日も彼は合図を出し続ける。


(二)造船工
(左)自動車整備工
(中)大学生
(一)トラック整備工
(指)自動車整備工
(三)機械工場勤務
(右)大学生
(捕)運送業
(遊)自動車工場勤務
(投)駅員