大企業に入った方がいいのか?ということに疑問を持っている人にぜひお勧めしたい本がある。
それは、城繁幸さんの
「若者はなぜ3年で辞めるのか」
「3年で辞めた若者はどこへ行ったのか」の二冊である。
- 若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)/城 繁幸

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- 3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書)/城 繁幸

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前者は大ベストセラーになり、アマゾンのレビューが2010年10月現在200件を超えている。後者は、その続編として出版され、事例を集めたものである。
特におすすめしたいのは後者。
この本は、サラリーマンでいることに疑問に感じた方たちの個別の事例を挙げながら、それらを通じて、昭和的価値観(大企業に入って、出世のレールに乗れという考え)のままだと、日本の産業全体の競争力が下がり、ダメになるという考えを述べている。もっと自分の価値観にあった働き方をし、働くことに意味や生きがいを見出せ、自分をスキルをつけていかないと、大企業に入ったとしてもいずれだめになるというのだ。
悪いのは昭和的価値観をもった人々ではなく、日本の労賃構造そのものだとし、日本も80年代のオランダのようにワークシェアリングを進め、労働力の多様化を進めるべきだと、本の後半では話が大きくなり、実にうまくまとまっている。
しかし、就職活動をしている人たちから見れば、この考え方どうだろうか?
本の中で、大企業でやる仕事にやりがいを見出せないがゆえに3年立たないうちに辞職し、中小企業に入り、人事に関してのプロフェッショナルなスキルを身につけ、さらに外資に転職し、年収を20倍にした方の事例を紹介しているのだが、必ずしもこのようにうまくいかないはずだ。
忘れてはいけないのは、この2冊の本ともリーマンショック前に出版された本で、景気が良い時である。著者の主張する平成的価値観ははたして景気に関係ないものでしょうか?
私が思うに、就職活動において、いかにして自分を高く売るかは重要だ。だからこそ自分の価値観にあった選択をしたらいいと思う。価値観というものはもちろん世の中に影響されて形成されるものだが、国民全体が持っていると認めざるを得ないものは、短時間では、変わらない。昭和的価値観をもっているだからって悪いことではない。
本書で紹介された、大企業からエリートのレールを飛びおり、年収はアップしたが、2年の年俸しか約束されないために、ローンが組めないということを笑って言い、でもやる仕事にやりがいを感じていると言っていた方がいましたが、それは、本当に本人、そして家族が望んでいる生き方なのでしょうか?
非常に考えさせられる本なので、移動時間にぜひ読んでみて下さい。


