3月3日は桃の節句。今日は雪降り、寒いけど、おひな祭りです。おひな祭りにはハマグリを食べると聞いた事がある。でもハマグリはまだ旬じゃない。
誰もが思う事でしょうが、まだまだ春は遠い。
七夕だってそうだ。7月は旧暦では秋、でも新暦ではまだ梅雨のさなか、晴空の天の川など願っても叶いません。織姫さまも彦星も泣いています。
新暦での節句・祭りは、現実の季節とあっていない。そんで、旧暦でお祭りすべきじゃないかと。
“僕はひとり密かに思っている。”
でも、僕は一人身、節句・お祭りとは縁が薄い。だから、そんなのどうでもいいと言えばどうでもいいのだけれど。
昨日は、認識について取り留めのない話をしました。今日もさらに取り留めない話。
脳システム解析が何処まで可能なのか、という話。
この話をする前の枕に、
コンピュータのハードの話をします。コンピュータのハードなんか知ってるよ、という人は飛ばし読みしてください。
コンピュータは二値の論理回路で出来上がっているのはよく知られたことですよね。
だから2進数を扱うのが便利だとか、トランジスタのオン・オフ制御で実現します。
さらにソフト、プログラムも、最終的には全て二値で表現されます。
1と0です。
論理回路演算はAND、OR、INV,回路で表され、
数字の四則演算、数字の大小関係を調べ、
基本は順番に、そして条件付ジャンプで処理が実行されます。
処理は、算術的論理ユニットがレジスター間のデータを処理・演算し、どのような処理をいつ実行するのかを決定するのが、命令実行カウンターが決めます。
これが順番にかまたは条件つきジャンプの相当します。
そして、メモリーのデータを蓄えるのも、読み出すのもレジスターを介し行ないます。
だからメモリーデータを自由に使えるのです。
以上は、私の一昔前の知識ですから、多少は変わっているところがあるでしょうが、大きくは違ってないでしょう。
また、ICが発達しておりますので、IC内にほとんどの回路が取り込まれており、そういう意味ではトランジスタの配線を解析するのは困難であると容易に想像できます。
このような状況で、コンピュータの内部を解析し、
信号がどのように流れ、信号にどのような意味をあてがっているのかを見つける事は大変でしょうが、
不可能ではありません。
コンピュータの内部構成を知っていなくても、内容の理解は可能です。勿論膨大な努力が必要です。
が。
それじゃ一方、脳システムはといえば、
コンピュータのトランジスタの換わりにニューロンという神経細胞が論理回路の構成要素として存在しています。
個別のニューロンの活動は現在知識として知られています。このニューロンがシナプス結合により結合され、神経回路網を作り上げています。
コンピュータの配線のように固定されていませんし、ノイズによる変動も考えられます。コンピュータのトランジスタが1個でも壊れれば重大な影響を被る場合がありますが、脳の神経細胞が1個くらい壊れても大勢に影響はありません。
この神経回路網は柔軟で、冗長性があり、経験の度合いにより配線の変化が起こるようです。
いずれにせよ、入力信号から、筋肉活動に到る信号を作るのですが、物理的因果関係によりほぼ決定されます。
ほぼという意味は先ほどの、ノイズでの信号の誤り、揺らぎ等があるだろうという事と、自発的な信号が生まれているからです。
これらの目的は、生命体が生き抜くための活動となります。
このような神経活動の一つ一つをしらべ、全脳システムをカバーすれば、脳システムの理解が進み、生体の行動も予想が付きます。
物理的な因果関係及び
揺らぎ・ノイズでの信号の予想外変化
による筋肉活動の予測が可能となります。
赤色の認識はどのような神経活動パターンにより決まるのか、
球はどのような神経活動パターンが受け持っているのか、
記憶はどのような場所で、どのような状態で保持されているのか。
等々。
これらの解析が進めば、脳機能の理解、心理的行動原理の理解、が可能になり脳科学の長足の進歩が期待されます。
心理学的行動、
上手に暗記する方法、
子供の頃から英才教育すればいいのか、
どうして異性に興味が湧くのか、
創造するとはどういう事か、
恐怖・おびえとはどういう事か、
心とは?
などは、神経活動を物理レベルで解析すれば、いずれ分かってくることです。
全てが神経活動の組合せで理解できるからです。
さらに、脳の機能異常についての理解が深まり、治癒も可能になるでしょう。
そこで、一番の問題がいわゆるハードプロブレムなのです。クオリアとして意識に上る覚醒・気付きがどのような物理パターンから生まれてくるのか。
考えてみれば、神経活動パターンから覚醒・気付きはうまれてこないでしょう。うまれてきません。
なぜなら、神経活動パターンを見る目で、覚醒・気付きを見ようとするからなのです。
普通我々は、
物理現象として神経活動パターンを観測し、その結果筋肉活動が生ずるとし、全体を理解します。
するとクオリアも同じ眼で観察しようとするのは、肯けますが、それでは結局、いつまでたっても神経細胞の活動しか見えないのです。
そこで、クオリアを見るためには、逆コペルニクス的転回が必要なのです。神経活動の組合せから、新しい独立した情報世界を見つけないといけないのです。
神経活動パターンの物理的観測の層(レイヤー)から、一段上昇した層(レイヤー)の目で観察する事。次元を変えた眼で見る事が要求されます。
クオリア・覚醒・気付きがなぜ意識に上ってくるかのの問題は、まったく異なるアプローチで行なわないと答えが見つからないと、