今朝の新聞によると、新幹線の管制コンピュータシステム(コスモス)に負荷がかかりすぎたので、システムを停止させ、その結果列車が止まったとのことが書かれてありました。
結論から言うと、JRのシステム管理者は何をしていたのかと、非難されますよね。ちゃんとシステムを理解して操作しないとダメやんか、とね。
カメラの前で頭を下げている人は監督者なんでしょう。
一方、
システムダウンそしてシステム停止が起これば、システム開発サイドからみるとバグの存在を即座に疑います。でもこのシステムは長年の運用実績があったのだろうから、基本的なバグでは無いと開発担当者は思ったはずです。
“オペレーションミスじゃないの?”と。
でもメーカーの開発責任者は“ぞーと”したでしょう。
システムのオペレータは、常識的な判断をします。
今回はディスプレイ画面が点滅したという。
何も知らなければ、これは通常状態と違うと判断し、システムを疑うのは誤りではありません。オペレータには責任がありません。
原因は処理能力以上の入力がシステムに加わったとのこと。
システム設計者が、仕様書を作成し、使用者側と何度もシステム確認をしているはずだから、処理能力以上の入力がインプットされた場合の処理をどうするか、当然考えておかなければなりません。
それが、プロのシステム設計者たる所以でありますから。
しかし何故だか、その場合の処理があまりにもお粗末だったのです。
今回の処理オーバーの場合、
文字・データを点滅させるだけの処理で済ましてしまっていたようです。なんとも、恥ずかしいお粗末な処理です。オペレータにもっと積極的な意思表示をシステムはするべきです。点滅させるだけじゃなく、なぜ点滅しているのかの原因を、オペレータに知らせるくらいの思いやりが必要です。
やすい買い物じゃなく、開発費用もそん所そこらの費用じゃないのだから、それくらいの思いやりは必要です。
一方JR側では、
オペレータが、入力量が処理能力を超えた場合のシステムの振る舞いを知らなかったらしいのです。オペレーションマニュアルなどなかったのだろうか。オペレータの教育はちゃんとされているのだろうか。
本当にオペレータはプロでしょうね?
ただでさえ、人間はミスを犯します。それがわかってのシステム設計をするのが当たり前。
今回と関係ないかも知れませんが、航空管制システムのオペレータも時々ミスをしてしまいます。
JRと言えば、日本の交通システムの大御所・プロ集団、きっちりした仕様書を作ったはずですが、こんな事もあるのですね。
システムの仕様決める責任者は、詳細を理解できる全てを判断できる熟練した人がやらないと、設計ミス、仕様不足になってしまいます。システム設計にはざつな人は向きません。
以上のような事は、システム屋さんであれば、常識以前の当たり前のことですから、「そんなの言われなくても、分かってるわい」と言うでしょう。でも現実に起こったのですから、何か隠れた裏があったのかもしれません。大きいシステムですからね。何が起こっても不思議ではありません。
僕も、JRのような大きなシステム開発を経験していませんが、産業用システムの設計はやります。
失敗もやりました。だから、ほんとはそんな偉そうな事は言えません。そんなこと言う暇があったら、“自分の頭の上のハエを追え”、と言われそうですし、
そんな偉そうなこと言って、“もしあんたが失敗したら天唾になるよ”とも言われそうです。
システムは何もかもが絡みあっているので、何もわかってない人間がとやかく言う事はよくないのかも知れません。
だから、発言は控えめに、
設計は慎重にしないといけないのです。
最後に。
システムの仕様を決めた責任者そしてシステム管理責任者は、胃の痛い思いをされているのでしょう。
人ごとながら、気になります。
おさっしします。
頑張って下さい。