サンウが医局に戻るとメール手紙が来ていた。


「カン・ウジェです。休憩室で待っています。」


休憩室に行ってみると、ウジェが待っていた。

「結局こうして会うことになったね」とウジェ。


何も言わず、頭を下げるサンウ。


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「まずは、こんなに遅くなってから挨拶することになってすみませんでした。

申し訳ないということと、ありがとうという言葉を今頃にしか言えなくて申し訳ありません」

とウジェ。


それを聞いてびっくりした顔をしたサンウ。

「姉のせいですみません・・・、と言わなければならないのは僕のほうなのに、困惑します」


「無理して僕を避けて、ミギョンと別れて、誰にも・・・ソヨンにも話せず、一人辛い思いをさせたのも申し訳ありませんでした。あの時は、どうすることも出来なかったんです」


「僕は、カン・ウジェさんのためにミギョンと別れたわけではありません」


「お義父さんに会いました」

「うちの父に会ったんですか?」


「ソヨンの事・・・、僕が到底想像できないことまで全部話して下さいました」

「父が、どこまで?」


「全部」


「・・・・・」

驚いた顔をしてウジェを見つめているサンウ。


「ソヨンに会いたいんですが、どこにいるか分からないんです。

俺の電話にも出ないし。」


「姉に会ってどうするつもりですか?」


「僕が一方的に誤解していたことを謝って、ソヨンの気持ちをほどかないと」

「うちの姉を全部理解出来たということですか?」


「・・・・・・?」


「うちの姉を全部理解出来たから、うちの姉を許しさえすれば良いと思っているんでしょ。

僕は、カン・ウジェさんがソヨンをこのままそっとしておいてくれれば良いと思っています」


「何ですって?」

「姉は結婚してから3年、本当の意味で幸せではありませんでした」


「分かっています。罪悪感のせいで辛かったんでしょう。」

「このままでは、これからも幸せに暮らせるとは思いません」


「あの時とは違います。僕がソヨンを理解していますから」

「頭で理解するのと、本当に理解するのは違います。理解したと思っているだけでしょう。

人間は自分が直接経験したことがないことを想像するには、限界があります。僕だってそうでした。

ミギョンの正体が分かってからも、簡単に諦めきれない自分に気づき、初めてカン・ウジェさんを諦められなかったソヨンを理解することができました。そちらはソヨンとは全く違う環境にいるからなおさらです」


「人間は全てのことを、直接自分で経験するなんてこと出来ません。頭で理解しているのではなく、心で理解しました」


「カン・ウジェさんが理解したからといって、姉が幸せになれるとは思いません」


「・・・・・」


「許してもらってからといって、ソヨンがしたことが消えてしまうわけではありません。

そしたらソヨンはこれからもずっと、罪人のように暮らして行かなければなりません。」


「・・・・」


「申し訳ありません。こんなこと言う資格がないことは分かっていますが、ソヨンが帰りたくないと言うのなら、そうさせてやって下さい」


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ソヨンは、自分のために1日ゆっくりしてみようと思った。


だが、朝寝坊しようと思っても、7時過ぎには目が覚めてしまう。

仕方なくパンを買いに外へ。


パンを選びながら、ふと窓の外を見ると、出勤する人たちの姿が・・・。

少し寂しく思うソヨン。


食事のあと、ショッピングに出かけて見た。

屋台を冷やかしたり、ネイルサロンを覗いたり。。。


その後、喫茶店でケーキを食べながらマンガを読むソヨン。

そして、いつの間にかウトウトしてしまった。。。


ふと目を覚まし、時計を見ると、もう夕方4時を過ぎていた。

自分もちゃんと時間がつぶせるじゃないの・・・とちょっと嬉しくなるソヨン。


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一方ウジェは、またいろいろ考えていた。


「副社長の性格、人をどうしようもなくさせるんですよ」とお父さんが言ったこと。


結婚前のこと・・・


「俺はアメリカに行かない訳にはいかないし、お前は置いて行くことはできない。

だから、一緒にアメリカに行こう」


「僕は、会社で仕事をします。ソヨンとの結婚を許してもらえるなら」


「本当に俺なんて必要ないんだな。お前に出来ることはすべてやった。それでもお前がそう言うのなら、もう俺は行くよ。アメリカへ」


「イ・ソヨンがひょっとして後悔してるなら、俺がもう一度受け止めてやろうと思って。

だから来てみた」

と、ソヨンに結婚を承諾させたこと。


お義父さんに

「はい。僕がおじさんにここへ来てもらったんです。僕も恩を受けて、そのままにしてはおけない性分なので」と言って、会社に就職させたこと。


サンウが

「姉は結婚して3年、本当の意味で幸せではありませんでした」

と言ったこと。


思い出の映画館で、

「結婚して3年間、お前は俺に怒ったことも、文句を言ったこともなかった。だから、なんていうか、幸せを演じている人みたいな感じがしてた」

とソヨンに言ったこと。


出て行った後、喫茶店で

「私は3年間自分を騙して暮らして来たの。辛くて、後悔して、・・・もうあんな生活には戻りたくないの」

とソヨンが言ったこと。


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お母さんがショッピングをしていると、ソンジェとユン・ソミが一緒にいるのを見かけました。

その様子を見て、また気分が落ち込んだお母さん。

急いで、車に乗り込むと帰って行きます。


ショッピングのあとドラム教室のため、またスタジオに行くと、

先生が、

「今日はみんなで飲み会をするので一緒に来ませんか?

面白いものが見られますよ」

と言った。


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飲み会の場所は、小さな舞台があるお店。


今から何かショーが始まるようです。


お母さんが見ていると、一人の男性が登場しました。

その人は以前スタジオでお母さんが会った人でした。


その人はお母さんの髪の毛がドラムに絡まったのを取ってくれて、その髪の毛を魔法のようにチョコレートに変えてみせ、、

「チョコレートを食べるとイライラした気持ちがなくなるそうですよ」

と言って、そのチョコレートをくれたのでした。


その人は、ペ・ヨンテクといいマジシャンの仕事をしていました。


ヨンテクはティッシュを破って雪のように降らせたあと、

「これは本物の雪ではありません。

では、今度は本物の雪をお見せしましょう」


そう言うと、ティッシュをコップの水につけて、かき混ぜました。

すると、それはいつの間にか雪に。。。


それを見ながら何故か赤ちゃんだったソンジェのことを思い出しているお母さん。。。


そして、何故かこのマジックショーのバックで流れている曲は「精霊流し」。。はい、あのさだまさしの曲です。。この曲、韓国でもヒットしたのでしょうか??


そして、このヨンテク役をやっているのは、「NINE」で主人公ソヌの兄・ジョンウ役をやっているチョン・ノミン。さすがは役者さん。ジョンウの時とは全く違うキャラクターで登場です♫


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お母さんが家に帰るとソンジェが迎えてくれました。


実はお母さんが車で帰って行く姿にソンジェが気づき、胸を痛めていたのでした。


「お母さん・・・」


「あんた何で私に敬語使うの?

そんなんだから、気分が晴れないじゃない」


「だって、何だか申し訳なくて・・・」


「ソンジェ。正直に言ってみて」

「うん」


「本当は向こうのお母さんのところに行きたい?」

「俺は、お母さんの息子だよ!」


「だけど、血は水より濃いって言うでしょ。

私のことは考えなくていいのよ」

「お母さん・・・」


「お前は私の息子よ。

私の息子じゃないわけないでしょ。

お前は私の息子よ。

でも、お前には2人のお母さんがいたっていいじゃない?

私の顔色なんて見なくていいのよ。

私はお前が昔のように、気楽に暮らしてくれると嬉しいわ。

私がウソをついたりしないの知ってるでしょ?」


「うん、知ってる」

「じゃあ、そうやって暮らそう」

そう言って、抱き合う2人。


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ホジョンがボーッと、食卓を拭き続けている。

そこへサンウが帰ってきた。


「お、お帰りなさい」

「うん、何してるんだ?」


「えっ?ああ、食卓を拭いてるの」

「もう綺麗だけど?」


「あ、いえ、まだもっと拭かないと・・・。」

「もうそれぐらいにして、俺たち今日は外食しよう」


「外食?嫌よ。私もうご飯食べたの。」

とサンウと目を合わさずそう言うホジョン。


「えっ?もう?一人で?」

「うん。お腹がすいたから。それに寒いから、出かけたくないわ」


「食事しながら話したいことがあったのに」


別れよう・・・っていう話じゃ・・・?と思ったホジョン。


「あ、頭が痛いの。」

「頭がどうして?」


「ただの偏頭痛よ。だから休まないと。

晩御飯は、オッパが自分で作って食べてね」

そう言うと、ホジョンはさっさと寝室に入って行った。


「・・・・・?」


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事務所として借りた部屋の掃除をしているソヨンとヨニ。

掃除をしながら

「家具を買いに行かないとね」

と話していると、ウジェから電話が・・・。


でも、電話には出ないソヨン。


すると、今度はメール手紙が・・・。

「書類が出来たら連絡しろって言っただろ?」


そしてまた1通手紙・・・

「今、時間あるか?」


それを見て、

「どこに行けばいい?」

と返事を返したソヨン。


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指定された喫茶店コーヒーに行ってみると、ウジェが座っていた。

「早く来たのね」とソヨン。


「元気だったか?」


ウン、ウンと頷くソヨン。


注文を取りに来た店員に

「カフェ・モカください」

とソヨン。


「アメリカンじゃないのか?」

韓国では、アメリカンではなく、アメリカーノって言うみたいだけど・・・。


「時々、甘いものを飲みたい時もあるのよ。

さあ、早く注文しないと、店員さんが待ってるわよ」


「ああ、僕は、アメリカンください」


「書類が出来たって言うから来たの」

「コーヒーを飲む時間ぐらいなら、話してもいいだろ?」


「俺たち、お互いのこと良く知らずに暮らしてたんだな。

俺はウソがバレたら、お前が出て行くとは思ってたけど、こんな風に出て行くとは思ってなかった。

少しぐらいは言い訳してから出て行くと思ってたんだ」


「そんな話するために出てきたんじゃないわ」

「どんな言い訳もしなくていいから、もう一度やり直さないか?

うちの両親は俺がちゃんと説得する。何も聞くなって」


「そんなことしないで。

いくら、どんな理由があったとしても、私がした事は良くないわ。

ウジェさんとご家族を辛い目に遭わせたのも事実だし、それに、この3年はもう二度と戻りたくない月日なの。ウジェさんにも、もう未練はないの。人間ってみんな自分勝手なものよ。悪い思い出が、良い思い出まで覆い隠してしまうの。だからもう終わりにしましょう。」


「本当にそうしたいのか?」

「・・・。ごめんなさい」


すると、ウジェは、

「じゃあ、そうしよう。俺たち別れよう。」

と言った。



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翌朝。                

ウジェ家の食卓。


お父さん。

「どうなってるんだ?

離婚を避けてるんじゃないだろうな?」


「いいえ、そんなことありません。

今日、2人で裁判所に行くことになってます。」

とウジェ。


それを聞いて、驚いている家族たち。


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ソヨンが裁判所に着くと、もうウジェは先に到着していた。

お互い顔を見ながら立っている2人。


・・・・ここで40話終了。


ついにウジェが離婚を決意しました。

そして裁判所までやって来た2人。

果たしてこのまま本当に離婚してしまうのか??


続きはまた次回。。。