「ごめん、外の空気吸ってくる・・・」
線香花火の最後のように、ポトリと。
最後の方は聞き取れなかった。
「瞬二君!いきなりどうしたの」
答えられるわけないじゃんか。
俺がこれから何をしようとしているかだなんて。
それに・・・もう・・・。
「コハル、今はそっとしといてあげよう。瞬二、あんまり遠くへは行かないでね」
リョウの何気ない一言が鋭利な弓矢のごとく突き刺さる。
正直、もう皆から何を言われても全てが乾いて聞こえる。
俺は、返事もせず、乱暴に戸を開け放った。
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「・・・どうすんの」
「俺を見るなし。兄貴、どうするよ」
「・・・」
琇聖は残された1枚の手紙を見つめている。
無論、差出人は封筒を見るかぎり不明である。
「兄貴、これ読んでみましょうか。貸してください、代読します。」
「・・・おう」
「待て、手紙になんか仕掛けられてないか?爆発物とか」
「・・・火薬の匂いはしませんね」
封筒にぴったり鼻をくっつけて十羽は言った。
「十羽、貸して。あたしに開けさせて」
「いいですけど・・・どうしてですか?」
「悪い予感がするの。・・・それも瞬二の事で。女の勘。」
リョウは二本ゆびで手紙をつまみ上げると流れる動作で封を切り、内容を目で追う。
「・・・・・・!」
「リョウさん?」
「お、おい何が書いてあるんだよ」
「仮の2代目に寄り添う者へ告ぐ。セノゼウス有害物質感染問題について明記しておく。単刀直入に言えば、お前達のそばにいる仮の2代目はその問題に深く関係しているという事。彼は正式には3代目なのだ。そして、お前達はここまで気づかなかっただろう。奴が裏切り者という事を。感染問題の核となるところへ彼はじきに協力しにくるだろう。・・・どういうこと。」
「そんな・・・っそんなこと・・・!」





