あなたのお客様は誰ですか?(その2) | 元営業マンの古賀芳郎が語るお仕事とOFFのヒント



おはようございます!
歴史好き営業コンサルタントの古賀芳郎です。





その昔、入社したばかりの頃、支店長から
誘われて居酒屋に行った時に、ビールは
どのブランンドが美味いかの話に
なりました。





この酒飲みの支店長が、暑い時はどの会社も
変らんような気がするが、寒い時に飲んで
夏と同じように美味く飲めるかどうかで
わかるなぁ~と言われてました。




この方は昔の方なので、私のオヤジもそう
でしたが、Kビールファンなんです。



仕事上はAビールを飲まざるを得ないので
ですが、この頃はKビールがガリバー型
寡占状態と言われて、1強3弱でした。


何せKビール以外の会社のシェアは皆
一桁なのですから、その強さが分かります。




“男は黙ってKラガービール”が
ふつうな時代です。




この支店長も正直な酒飲みでAではなく
Kばかり飲んでいました。



あれから、時代も随分変わって1987年2月に
あの伝説のブランド“スーパードライ”が発売
されると状況は一変しました。





その前に、1981年に札幌へ転勤した私は、札幌
で一番美味いビールが“SPビール”であること
を発見しました。



北海道では、天下のKビールがシェアも味もSP
ビールの足元にも及ばないのです。


理由は、以前にもお話しましたように、産直の鮮度
なんですね。つまり、本州では、Kビールが各地に


生産拠点を持っているために新鮮さで美味く、
遠距離輸送をする他社のビールが味で
太刀打ちできなかったのです。



それが証拠に条件の揃ったご当地ビールでもっとも
新鮮なものを届けられるSPビールが札幌では、
一番美味いのです。




Aビールがブランドイメージを一新する
“ドライ”を出してから、“鮮度”を売り
物にしてKビールの牙城を落して行った
のは、ご承知の通りです。



昔の“Kビール神話”を信奉するひとが社会の
第一線を退いてしまった今、Kビールの巻き
返しは非常に難しくなっているようです。




ビール屋さんのシェア争いはともかく
“生ビールの泡”の話が日経新聞に出
ていたので、ここで少しおさらいして
みましょう。




ビヤホールで飲む生ビールの話ですが、
上手に注がれた生ビールの条件。




まず、、、


“泡はビールの命”です。



①良い泡は持続力があり消えない
 ビールの黄金比=泡:ビール=3:7



②クリーミィーな口当たり



③スモーキーバブルが出来る
 美味しい生ビールには泡とビールの間
 にビールより深みのある琥珀色した
 もうひとつの層ができるが、上手に
 注がれたビールにしか出来ない。



④エンジェルリングが出来る
 美味しいと感じた生ビールは、飲み干し
 た後のグラスに、泡が幾層かの輪になって
 グラスに残る。つまり途中で泡が消えずに
 最後まで残っていた証拠です。




最後に、温度は4~5℃で冷たいうちに一気に
ゴクゴクと、スモーキーバブルをマドラー替わり
にしてビールを攪拌しながら飲むのが
よい飲み方とのことでした。




私は、、、


そんな名人がいるビアホールへ行ったことが
ないので、なんとも言えませんが、なかなか
ビール好きのこだわりは凄いものです。







では、いつもの営業のお話をいたしましょう。




前回、面談相手の前で戸惑い上がらないで
すむように心構えをお話しました。




販売で一番大事なのは、買い手であるお客様
です。




このお客様に商品と自分を認知してもらい、
そのお客様が買う気を起こしてもらえるよう
に説明・説得するのが営業トークです。




以前、営業のやり方は“オートクチュール”と
申しました。





この前深夜番組で、最近韓流を使わなくなった、
NHKが、代わりに使い始めたイギリス制作のドラマ
の中に“情熱のシーラ”って番組があります。



デザイナ―の主人公が、お客様がその特別な晩一回
だけ着るためにドレスを作るのだとオート
クチュールの話をしていました。



まさに営業トークもその場一回限りが多いですね。




が、それはお客様に向き合った時に
初めて云えるわけで、初めのフローは

マニュアル化してもいいのでは
ないかと思います。



それにしても、、、

だれがお客様なのか、がわからないと
販売は出来ませんね。





今は、対象のマーケットデータを収集して
それを読み解くことから営業の戦略を考え
ていく、マーケッターと称するカリスマの


ような営業屋さんが徘徊していて、
データの先に人をみるような
感じです。





そして、POSデータの動き、解析と同じ
ような結論を持ってデータこそ命で
行く訳です。




もちろん、お客様の心の動きもトレンドも
すべてデータで読めるのでということかも


しれませんが、果たして後追い数字である
データから本当に将来のトレンドが
読めるのでしょうか?





実際の現場の営業経験の浅い理論家、
マーケッターの戦略には不安を
覚えるのです。



実績がモノを言うとはいいますが、
前に通用した理論が今度も通用する
とは限らないのです。




ネットビジネスの“ノウハウ物”で云う
“再現性”の問題ですよね。




その販売がお客様に寄り添った対応になっているか、
本当に求めているものを提供できているのかも
含めてよくよく考えてみなければなりません。




トレンドとは、常に変化して行きますから、実は
去年のノウハウは今年には通用しないことが多い
のです。




だからこそ、“トレンド”ではなく、“普遍性”を
求めて皆努力を続けているのですが、結局、



“お客様の近くに常にいる”気持ちを持続
して行くことを基本にしておけば大丈夫
ではないでしょうか!






なんだか、当たり前の話に落ち着い
ちゃいましたね・笑。






では、本日はここまで!