平成13年9月28日。16年前、2001年の芸創センター公演のチラシです。
芸術ビザをいただいて初めての忘れられないコンサートです。
その年の1月21日、二胡奏者として日本でアーティストビザを取得しました。
それまでは9年間留学ビザでした。
当時二胡は、日本では芸術として認められていなかった。
日本にある胡弓をイメージして、二胡は中国の胡弓ですよと伝えていました。
お客様から頂いたお手紙やアンケート、
「月の沙漠」を聴いて感動の涙が出たというメッセージ、いろんなものを入国管理局に提出しました。
一度目は許可されなくて、二度目のビザ申請を出しました。
ビザが切れると不法滞在になるので、赤ちゃんだった娘を抱いて、妻と船で中国へ帰りました。
日本に戻れないかもしれないと思って、
茶わんとか炊飯器とか、留学時代の思い出の品を持てるだけ持って帰りました。
三重県のお世話になった方が、
張さん、荷物は預かるから必ず戻っておいでと言って、
家具や荷物を家の中で一つ部屋に預かってくれました。
戻ってくると信じてるからと言ってくれました。
二胡でアーティストビザがおりた通知書を中国に届きました。
嬉しくて、嬉しくて、
1月、春節の前でしたが、9年ぶりの正月を一緒に楽しく過ごしたいという両親を説得して
正月の2日前、日本に出発しました。
当時は小牧の空港で、41号線を通った時の、
戻ってきたんだ!という感動はいまでも忘れられません。
両親に本当に申し訳ないと思っています。
夢と希望を追って、日本に来たこと、親孝行とは言えなかったかもしれない。
再来日できた私を歓迎してくれたファンクラブ愛胡会の皆さんのおかげで、
2001年9月28日の芸創センターコンサートが実現しました。
あの感動は忘れられません。
あまり言えませんが、自由席で座席が無くなりました。
これから日本で二胡を伝えていく。
私が日本で二胡を演奏できるのは、
日中友好のおかげ、支えてくれたみなさんのおかげ、
恩返しをしたいと思いました。
あれから16年、どれだけ恩返しができたかわかりません。
完成はないと思います。
いまも、愛胡会の会員さんや生徒さんたち、チャン・ビン二胡演奏団、
たくさんの方々の応援を頂いて、
また芸術創造センターの舞台に立つことができます。
心から感謝します。
今年、来日25年です。
人生の約半分。1年日本が長くなりました。
私を生んでくれた母国中国、育ててくれた日本にも感謝しています。
いろんな難しいことはあるけど、二つの国は仲良くしてほしい。
引っ越しできないお隣ですから。
私の大切な二つのふるさとです。
2017年12月12日、芸創センターでコンサートをします。
アルバムも発表します。
まだまだ私も未完成ですが、その絆を二胡で伝えたいと思います。
ニューアルバムリリースコンサート
名古屋市芸術創造センター創造活動サポート公演
2017年12月12日(火)名古屋市芸術創造センター
全席指定 1階 5,000円 2階 4,000円
●チケット取り扱い
名古屋市芸術創造センター 052-931-1811
名古屋市文化振興事業団チケットガイド 052-249-9387
(市内文化小劇場など管理施設でも購入できます。友の会割引あり)
チャン・ビン音楽企画 052-763-1082