ワインは様々な料理と相性がいいが、中にはどうしても合わせづらい料理が存在する。
個人的にはカズノコや魚卵系は難しいと思うし、ある人は味がついていない白米はワインとは合わないといっていた。
カレーライスも比較的ワインとの相性がよくないと思うが、カレーはもちろん日本酒とも合わない。
ビールは矛盾はしないが合っているとは思えないし、それを言い出したら甘めのリースリングなども合うとういえそうだ。
私の場合、以前ある人に教えてもらってから、カレーライスにはもっぱらオロロソシェリーを合わせている。
アマローネも合わなくはないと思うが、やっぱりオロロソシェリーがこれ以上ないくらい合う。
シェリーは何を選んでいいかわからないため、その人のお店で飲んで気に入ったものをまとめて買っていた。
今は終売になっているベリー・ブラザーズ&ラッド(BBR)のビショップズ・ミードもそんなシェリーの一つだった。
エミリオ・ルスタウに委託してつくられたこのシェリーの情報は、今はネットで検索してもほとんど出てこない。
確か終売になる前に数本買って飲んでいて、飲みきったと思っていたが思いがけず1本出てきた。
先日、カレーライスをつくったときに開けて合わせて飲んだが、やっぱり抜群にマッチする。
記憶がおぼろげだが、確か1本2,000円もしなかったのではないか。
今はBBRでもデイリーで飲めるシェリーは見かけず、酒精強化ワインはポートだけになっているように見える。
シェリーはスペイン南部、アンダルシア地方のヘレスでつくられる酒精強化ワインだ。
スペインのワインだが、その価値を見いだしたのはイギリス人といわれ、シェリーを最も輸入しているのはイギリスだという。
そのため、イギリス王室御用達のワイン商であるBBRが自社ラベルでシェリーを詰めていたのだろう。
シェリーについては専門的な知識をほぼ持ち合わせていないので、そもそもミディアム・スウィート・オロロソがどういうものなのかがわからない。
なので、記録として簡単なテイスティングとレートのみ付けようと思う。
砂糖漬けのドライプルーン、山楂
子の実、フランベした砂糖、溶かしたバター。
甘いドライアプリコット、古いなめし革、熟成したヒネ香、ナツメグやホワイトペッパー様のスパイス、滑らかなウッディネス。
甘口のオロロソで、クリーミーなテクスチャーがある。
最後はバニラアイスと合わせて食後に楽しんだが、素晴らしいコストパフォーマンス。
シェリー自体も以前より価格は上がったが、今も変わらずコストパフォーマンスがよく、きちんと探せば代わりになるものがきっと見つかると思う。
とはいえBBRで気軽に考えずに買えたのは重宝したので、ぜひ復活させてほしいものだ。
なくなってしまったため、次にカレーを食べるとき用のオロロソをいくつか買って、試してみようと思う。
今や懐かしい、BBRのビショップズ・ミードの最後の1本だった。
【Verygood!!】