久しぶりにワイン試飲会に参加した。
フィネスの新しいワイン、ブリュノ・デゾネイ・ビセイとジャン・ルイ・シャーヴのセレクション、フランソワーズ・ジャ二アールの新しいヴィンテージが飲めるという。

しかも追加で有料試飲だが、デゾネイ・ビセイのヴォーヌ・ロマネ 1級レ・ルージュと特級のエシェゾーの2021も飲めた。
計11種のワインが試飲できる試飲会だった。

いいワインが多かったが、中でも特に素晴らしかったのが、やはりデゾネイ・ビセイのワインで、そのうちの2種類を購入した。
特級のエシェゾーは良かったし、今時のエシェゾーの値段としては充分に良心的だった。
しかしまだまだ時間がかかりそうなのと、良心的とはいえかなり高額なワインだ。

買ったのはヴォーヌ・ロマネの1級畑レ・ルージュ2021で、今飲んでも完成度が高く、エレガントで素晴らしいワインだった。
小さな区画で生産量も少なく、かつ入荷が少ないワインなので、買えたのは嬉しい。

レ・ルージュはエシェゾーに隣接した、所有者が3人しかいない小さな区画だ。
その所有者のうちの一つがデゾネイ・ビセイで、0.5haしかない粘土石灰質土壌の畑。
植樹は1957年という樹齢60年以上のヴィエイユ・ヴィーニュ(古木)で、新樽率は30%と高くない。
とても気に入ったので、まだしばらく先になるが開けるのがとても楽しみだ。


そして3本買ったのが、同じくデゾネイ・ビセイの2021ヴィンテージ、ブルゴーニュ・ブランだ。



デゾネイ・ビセイのブルゴーニュ・ブランは多分初めて飲んだが、シャルドネ種100%でつくる。
しかし、畑はヴォーヌ ロマネ村に位置する「Les Combes(レ コンブ)」という約0.1haの粘土石灰質土壌の区画らしい。
ヴォーヌ・ロマネのAOCは赤しか認められていないため、ブルゴーニュ表記になる。

しかしもしヴォーヌロマネに白があったら、という私のイメージに重なるワインで、かなり気に入った。
樹齢が40年と長く、0.1haという小区画だからそのままにしているのだろうが、普通はピノ・ノワールに植え替えるだろう。

とても気に入って、家に帰りより安く売っている2019ヴィンテージを買った。
しかし、届いたワインはジャパン・インポート・システムが入れた並行輸入品で、フィネスの正規品ではなかった。
ちょっと嫌な予感がしたのだが、それを自宅で開栓して飲んでみた。
残念ながら嫌な予感が的中し、その2019は全くイメージの違うワインだった。

ヴィンテージの違いや熟成の期間という問題ではなく、別のワインのよう。
なにより輸入元のテイスティングにもあり、私が気に入ったレモンコンフィのような香り、甘い果実味が感じられない。
少し劣化しているのでは?と思うような味わいだった。

並行輸入品だから悪いわけではないと思うが、このワインに関しては正規品が素晴らしいのだろう。
もちろん個体差ということも考えられ、たまたまだったのかもしれない。
2019は2本買ったので、もう1本は2021を開けた翌日くらいに飲んで違いを確認したい。

ともあれ、新しく素晴らしいワインとの出会いがあった、いい試飲会だった。