アイラの王者と称される1815年創業のラフロイグ蒸溜所。
強烈な個性がある蒸溜所で、『You either love it or hate it.(愛するか嫌うかのどちらか)』というキャッチコピーがあるくらいですが、私はもちろんloveの方です。
ラフロイグはどの年代も安定して操業していて、スタンダード品のクオリティも一定以上を維持していて近年でもいいものを出していますが、中でも特に人気のヴィンテージがあります。
その一つが1993年蒸溜のいわゆる『93ラフロイグ』で、ボトラーからのリリースでフルーティーなものが多く個人的にも好きなヴィンテージです。
ワインのように原料の出来が良し悪しにかなり影響する醸造酒とは違い、蒸溜して樽熟成するウイスキーにヴィンテージは関係ないという意見もありますが、理由はともあれ味わうとヴィンテージで傾向があるというのが個人的な見解です。
そんなウイスキーのグッドヴィンテージですが、どれも注目を集めるきっかけになるボトルがあり、それが続くといいヴィンテージとして認識されるという流れになっています。
そうなると、同じヴィンテージ表記のもので、グッドヴィンテージとして注目を集める前のウイスキーがどうだったか気になるところです。
このボトルはそんな好奇心を満たしてくれる1993ヴィンテージのラフロイグ。
シグナトリーが瓶詰めしたものでボトリングは2006年3月28日の12年熟成、カスクナンバー3479のバーボンバレルから234本のアウトターン、アルコール度数56.7%でボトリングしたものです。
有楽町のキャンベルタウンロッホさんで開栓されていたもので、口開け付近から何度か飲みましたがラストショットになったため、改めてじっくりテイスティングしてみました。
焼いた田んぼのような土、ライチや白ブドウのフルーツ、ホワイトチョコレート、砕いた貝殻のミネラル。
スモークしたパイナップル、甲州のワイン、少しバンテージの薬香、ほろ苦味のあるスパイス、スモーキー、余韻にカカオパウダー。
複雑さはないがライチや白葡萄、パイナップルなど全般的にフルーツ感のあるプレーンな樽のラフロイグ。
アルコールのボリュームは薄らぎ、落ち着いているがピートはしっかり目で、海のヨードのニュアンスは少ない。
私はリアルタイムで1993を体験したのは2011年頃で、OMCの1993がうまいと聞いてまだ残っているbarで飲んだのが初めての経験で、その時には93ラフロイグはすでに『いい』と言われていたと記憶しています。
複数の方から聞いた話だと、1993ヴィンテージが注目されたのはジャックウイーバーの12年もので
↓↓↓松木さんのblog『ストイックなドリンカーの日々』より引用
ダグラス・オブ・ドラムランリグのドイツ向け14年でやっぱりいいとなって
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ダグラスレインのOMC10周年でいいヴィンテージ認定されたという感じではないかと思います。
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