西ハイランドにあるオーバンの町の中心にあるオーバン蒸溜所。

町の発展は蒸溜所と共にあったそうで、ジョンとヒュージのスティーブンソン兄弟による創業は1794年とかなりの歴史を持ちます。

現在はディアジオ系列の蒸溜所ですが、ディアジオ系列の蒸溜所でロイヤルロッホナガーに次いで二番目に生産量が少ないそうで、今ではほとんどをシングルモルト用として出荷しているそうです。

また、ディアジオの前身であるUDVが1988年に指定したクラシックモルト(クラシック6)の一つで、キャンベルタウンに蒸溜所を持たない同社は、近い地域の西ハイランド代表としてオーバンを選んでいます。

現在のレギュラー品は14年熟成で、年に一回リリースされるディスティラリーエディションも14年となっており、それ以外はあまり見かけません。

スペシャルリリースでも、2002年リリースの32年熟成、2004年リリースの20年熟成、2013年リリースの21年熟成のリリースがあっただけのようです。

ボトラーもかなり古いヴィンテージのものはマクファイルやケイデンヘッド、スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティなどからリリースされているようですが、見たことがありません。

唯一見たのはライフボート向けのダグラスレインのボトルで、私のブログもこの一本以外紹介できていません。
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このボトルはそんなオーバンのオフィシャルボトルで、2018年のディアジオのスペシャルリリースのオーバンです。

5年ぶりのリリースとなるスペシャルリリースは、同じ21年熟成ですが、2013年のものとはボトルのデザインも変わっています。

リフィルヨーロピアンオークバットによる熟成で、熟成年数は21年、アルコール度数は57.9%でアウトターンの記載はありません。

ロンドンに拠点を置くウイスキー小売店、ウイスキーエクスチェンジではvat抜きで£370(今のレートで約55,000円)で売られています。
5年前に比べると結構高くなっている気がしますが、日本正規はいくらで入ってくるのでしょうか。

スタンダード品以外はレアな銘柄で、あまり経験できないオーバンのリミテッドですが、有楽町のキャンベルタウンロッホさんで国内入荷に先駆けて開栓されているためテイスティングしてみました。


【テイスティング】
蜂蜜、噛みごたえのある麦芽、苔っぽいニュアンス、スモーキー、青リンゴやオレンジのフルーティーさ。
ブラックペッパー様のスパイス、ドライジンジャー、こごみのような山菜の苦味、フルーティーな余韻。

リフィルだからかさほどシェリーのニュアンスが強くなく、蜂蜜感がありフルーティーさが強くクリアなオーバン。

2013年リリースは少し癖があり時間がかかりそうな印象が有りましたが、2018は開栓直後から仕上がっています。

レアな銘柄で味がいいとはいえ、さすがにこのスペックとしては価格が高い気がしますのでボトルでの購入はできませんが、飲めてよかったです。

クオリティの高いリミテッドリリースでした。



【Verygood!!】