さてさて、
前回の2までで誘発から陣痛が来て
自然分娩のために子宮口が
開くのに耐えていましたが、
赤ちゃんが下まで降りて来ない為
緊急帝王切開になりました。

陣痛は朝の7時から始まり、
既に17時間を迎える夜の23時50分。
レントゲンや血液検査など
手術に必要な準備を経て
ストレッチャーで手術室に向かいました。
自然分娩であれば
赤ちゃんが降りて来て
子宮口が10cmまで開かないと
ゴールは見えないところを
帝王切開ではあれば時間で区切るので
そう言った意味でゴールは
既に見えているので
不安な気持ちはありませんでした。

その頃の私は既に陣痛で疲れて
眠気にも襲われていたので
少しでも早く陣痛を終わらせたい‼︎
と言う気持ちでいっぱいで
赤ちゃんの事はあまり考えられて
いなくなってしまっていました。

手術室はドラマ「ドクターX」で見た、
あの手術室のままでした。
部分麻酔なので意識があるまま
入室して来ましたが本当に
不思議な経験でした。

私の病院では立ち会い分娩が可能で、
本来であれば主人が立ち会う予定でした。
帝王切開でも私の場合は立ち会いが
可能だったらしく、
手術が決まった際に助産師さんから
声をかけて貰いましたが、
主人は中国人で日本語がほぼ分からず…
時間も夜中になるので
タクシーに乗って来てもらうのも
なんだか申し訳ない気持ちと
通訳をしている元気はなかったので
主人に相談した結果、
一人で迎える事になりました。

それまで実家の父や母も
とても心配しており
たくさん連絡が入っていましたが
陣痛の中で連絡は出来ず…
帝王切開の準備をする段階で
やっとスマホを触る事が出来ました。

そして、手術室に着くと
ストレッチャーから手術台に動いて
背中に麻酔を打ちました。
すると、今まであんなに痛かった
陣痛は全く感じなくなりました。
お腹の痛みはなくなり足や腕も
少しだけ感覚がなかったです。
手術は何度も妊婦健診で診てもらった
先生だったので怖くありませんでした。
同席してくれた助産師さんも
母乳のことなどを相談したことのある
優しい人だったので安心でした。

私の病院の場合は個室はないので、
産む際に音楽を聴きながら産むのは
出来ないと言われてしまいましたが
手術室は私の貸切なので
なんとここで好きな曲を
かけてもらえると言う事で
私の大好きな歌手のメドレーを
流してもらいました。

陣痛の時もイヤホンを付けてでも
音楽を聞いていれば良かったかもしれません。
大好きな歌を聞いているうちに
涙が溢れて来ました。
陣痛が予想以上に痛かったこと、
2日も家族に会えていない寂しさ、
自然分娩を希望していたのに
自分が逃げたいと言う都合で
確かに先生が判断はしたけれども
帝王切開になってしまい、
赤ちゃんに申し訳ない気持ちと
色々な考えが頭の中を回っていました。

私の頭側には助産師さんと
麻酔科医の先生が居て
逐一今どのような状態かを
教えてくれました。
30分くらいすると頭が出ていたそうです。

そして、2024年4月26日0:42に
私の大切な赤ちゃんは
私の大好きな曲が流れている手術室で
産声を上げて産まれて来てくれました。

ドラマで聞くような通った声ではなく、
まだ何か詰まっているような声で
あまり大きくない大きさで泣いたので
一瞬不安ではありましたが
私のお腹から取り出した後、
洗浄を新生児科の先生がしていると
喉に羊水があったのか
すぐにあのドラマでもよく聞くような
大きな声でオギャー‼︎と
泣き始めてくれました。

体を綺麗に洗って貰った後、
助産師さんが抱えて私の横に
赤ちゃんを持って来てくれました。
「おめでとうございます!
元気な男の子ですよ!見えますか?
とっても手足が長い子ですよ!」
メガネをかけさせてもらい、
赤ちゃんを見ると涙は止まりませんでした。
赤ちゃんと言うと小さくて
丸々しているような感じでしたが、
うちの赤ちゃんは本当に手足が長かったです。
もちろん男の子のシンボルもありました。
そして、初めて息子の手を握りました。
ふわふわで小さくて柔らかくて
本当に可愛かったです。

「初めまして、ママだよ。よろしくね!」
最初の息子との会話です。
自然分娩の場合はその後も
抱っこをしばらくさせてもらったり、
場合によっては母乳を出すために
おっぱいを口に含んでもらうそうですが、
帝王切開のため術後観察が必要なので
赤ちゃんは私よりひと足先に
助産師さんと新生児科の先生によって
よくみる赤ちゃんのケース?に入れられて
手術室から出て行きました。

私はと言うと、術後の様子を見ながら
お腹を縫い合わせて
病室へと運ばれて行きました。

陣痛17時間と手術2時間で
決してスムーズではなく、
むしろ難産だったのでは?と思いますが、
母子共に健康だったと言うところは
安産だったと思います。

その後、赤ちゃんとは術後2日目から
母子同室で一緒に過ごし始めました。
2日目のお昼まで赤ちゃんは
CGUと言う集中治療室ではないけれど
発育の補助が必要な赤ちゃんが
お世話になるお部屋で過ごしていました。
術後1日目は主人も来て
2人で見に行きましたが、
本当に可愛かったです。

これが私の出産体験でした。

妊娠が発覚してから出産するまで
約10ヶ月の間ハイリスク妊婦なので
普通の妊婦さんとも違い
本当に貴重な経験が出来ました。
もちろん、陣痛は一番痛かった記憶なので
もう経験したくないですが…(苦笑)

最後まで読んでいただき
ありがとうございました!