需要がありそうな気配がするので改めて書いてみる。ソニー凋落の原因はスマホの台頭という時流に乗れなかったことに尽きる。結果論だが、アップルが初代iPhoneを発表した段階でソニー衰退の路線はほぼ決まっていた。なぜならばソニー製品の大半が、スマホに置き換えられて不要になったから。
これは消費者目線で考えてみればすぐわかる。ウォークマン、コンデジ、ビデオカメラ、携帯型ゲーム機、場合によってはテレビすらもスマホで済むようになった。ソニー製品を買い続ける必要がない。スマホ1台で音楽も写真も動画もゲームもできる。ワンセグ付きスマホもある。
もっともこれはソニーだけの問題ではなく、スマホに食われるデジカメ市場というのは全メーカーに共通している。特にコンデジ市場などは惨憺たる有様。そこで、例えばパナソニックは黒物家電から手を引き、白物、住宅、クルマなどの事業にシフトしようとしている。
ソニーのハード事業の売上はどこに消えたかと言えば、それは世界的に見ればサムスンのスマホ売上に消えた。消費者は、ソニーのデジカメやビデオカメラなどを買うのをやめて、サムスンのスマホを買い替え続けることに自分の小遣いの支出をシフトさせた。
ソニーが勝てるチャンスがあったとしたら、アップルがiPhoneをリリースした瞬間にソニー独自のスマホOSを用意して、ソニー製スマホを中心としたエコシステムを作って、アップルと同様のビジネスモデルで真っ向勝負すべきだった。だが、Androidを採用する判断をした時点で負けが確定した。
ソニーのかつての製品領域にもうマーケットは存在しない。だから、映画、金融、デバイス(カメラデバイス等)にシフトせざるを得ない。プレステ事業も個人的には怪しいと思っている。その意味で、ソニーの個々の経営者の責任だけとは思えない。マーケットの構造的問題。
この現象は、同じくスマホ時代に乗り移れなかったノキアや、大昔なら蒸気機関車が電車に置き換わったのと同じ。企業がある時代の成功体験に安住して、次の時代に乗り移れなかったことを「イノベーションのジレンマ」と言う。どこの業界にも同じような話がある。
まぁ、後から評論するのはいくらでもできるんだけどね。経営者は先を読まなければいけないから大変ですよね。
まぁ、後から評論するのはいくらでもできるんだけどね。経営者は先を読まなければいけないから大変ですよね。