ある70歳の姉妹の経験を聞く機会があった。約45年前の話である。
家から家で、世の滅びが近い、地上の諸問題は一掃され
楽園になって地で永遠に生きられると聞いた彼女は
「これこそ真理だ!」と確信し
幼い子供たちを背負っておぶって毎日必死に奉仕した。
毎日奉仕しながら「もうここを奉仕するのは今日が最後だろう。
今日、聞かない人はもう滅んでしまうのね」と思いながら
何とか耳を傾けて欲しいと思って頑張ったそうだ。
(す・すごい・・・)
その姉妹は、今は95歳になる自分の親を介護している。
今社会問題となっている老々介護だ。
子供たちは皆40を越え、未だ同居している独身息子もいる。
結婚した娘らは、JWスタンダードの開拓夫婦で子なし。もう出産は望めない。
姉妹は、私の三人の子供たちを観ながら
「本当は孫が欲しかったぁ。でも当時はそんなこと言えなかったぁ」
「とにかく早くハルマゲドンがきてほしい」
「まさか自分が70になるなんて。このままじゃ母より先に死ぬかもねぇ・・・」
とこぼした。
可哀想である。私は泣けてきた。
今からでも遅くない。(遅いけど)
組織は、方針転換をし、信者たちにちゃんとした人生設計をするよう教えるべきだ。
婚期も逃し母になる喜びも孫を持つ幸せも奪われ
年金も貰えず老体に鞭打ってずっと働かないといけない
そんな姉妹たちをどうするつもりなのか・・・